昨今の状況ではテレビ番組のロケができないからか、テレビをつけても再編集や再放送の番組ばかりになってきました。
これらの現象は、釣り番組にも起きており、僅かに最近撮っているらしき番組もありますが、再放送や再編集のものが増えてきています。
これは、感染予防という観点から撮影を自粛しているからということなのでしょうが、本当にそれだけが理由なのでしょうか?
確かに、都市部からスタッフと釣り人が田舎に移動して撮影をするという釣り番組のスタイルは、新型コロナウイルスの感染を拡大させる可能性がありますから、あまり良くないことでしょう。
しかし、スタッフを減らして、どこにも寄り道をせずに、他人の居ない場所に釣りだけしに行き撮影するのなら、あまりリスクはないのではないでしょうか。
釣りをするだけなら、街で食べ歩いたりする番組のロケなどに比べれば、ずっとリスクはないはずです。
釣り番組を作っている人達は、遊びで釣りをしているわけではないのですし、他人に迷惑を掛けなければ、活動は許されるべきなのではないでしょうか。
それでも自粛しているというのは、やはり世間の目を気にしているということが大きいのでしょうか。
近頃、釣り番組でも開始直後に、「何年何月に撮影しました 」と表示されることが増えています。
これは、「最近撮ったんじゃありませんよ~」とアピールしているわけでしょう。
これは、もし最近撮ったと思われると、「人が集まって釣りなんてしてけしからん」と叩いてくる人間が現れたり、炎上したりする可能性を考慮してのことだと思います。
こんなことを気にしなければならないというのは、いかにも日本らしいなと思ってしまいます。
現在の状態では、本来なら一人一人が自分の頭で危険性を考えて行動すれば、そんなに大騒ぎする必要はないはずです。
しかし、自分の頭で考えられない人が沢山居ますから、緊急事態宣言のようなものを出す必要が出てきます。
こういったものが出されると、自分の頭で考えられない人々は、今度は本来の理由や目的も考えられず、とにかく従うべきだと思い込み、少しでも外れた行動をする人を攻撃しようとします。
このようになっているのですから、非国民とか言っていた戦時中の頃から、日本人はあまり変わっていないということでしょう。
本来なら、社会というものは一人一人の人間のためにあるべきなものなのでしょうが、これでは社会のために不当に人間が抑圧されるような状態になってしまいます。
とは言っても、今回の事態に限っては、この日本人の「お上に従いやすい、コントロールのしやすさ」が、上手い具合に効いているような気もしますから、「国民がバカで良かった、結果オーライ」といった感じかもしれません。
ぼちぼち撮影が再開される雰囲気になってきましたが、釣り番組などの釣り業界もまだしばらくは、この考えて動くのではなく空気を読んで動くような日本の社会の犠牲にはなっていくのでしょう。
この国は、自由なようで意外と不自由な、なんとも不思議な国だと思います。