近頃、鮎をルアーで釣ってもよい川が増えているようです。
神奈川の相模川なんかもできるそうですが、私は「そうは言っても、わざわざやる人はいないでしょ」と思っていました。
ところが、この夏に相模川の近くを通る機会があり、ちょっと眺めてみたところ、ちらほらとルアーで鮎釣りをしている人がいるではないですか。
ここのところ釣り業界が鮎のルアー釣りを盛んに宣伝していたような気がしますから、まんまとそれに引っ掛かった人達がいるようですね。
こういったものに引っ掛かりやすい人達に支えられて、釣り業界は成り立っているのだと思います。
ところで、以前は滅多に鮎のルアー釣りを許可する漁協はなかったのに、ここにきてルアー釣りを解禁する漁協が増えてきているのはどうしてでしょうか。
やはり、友釣りをする人が減って収入も落ち込んできている漁協が増えているのが原因としか、考えられません。
鮎の友釣りをする人は、比較的高齢者が多く、若い人が少ない傾向がありますから、老いた釣り人が死ぬか引退していき、友釣り愛好家は確実に減っているはずです。
友釣りの客が減っていないのなら、邪魔くさい鮎ルアーの釣り人なんかを許可する必要はないはずですし、今まで通り友釣りの人達だけで川を占拠できるようにするでしょう。
それが、わざわざルアーを許可するくらいなのですから、かなり友釣り人口が減っていると考えてよいのではないでしょうか。
個人的には、鮎を釣るのにリール竿を使うのはなんだかなと思いますし、どうせやるなら友釣りか毛鉤釣りの方が良いのではないかと思いますが、若い人達はそんなことは思わないのでしょうね。
バカ長くて値段もバカ高い竿を担いで釣りをしたい若者なんて、そう滅多にいないのだと思います。
鮎ルアーが解禁される釣り場が増えてきたということは、友釣りは確実に終焉に向かいつつあるということの表れなのでしょう。
釣り具メーカーは、友釣りで結構儲けているでしょうし、その収入がどんどん減っていくとなれば、大打撃なのではないでしょうか。
そのマイナスは、ちょっと鮎ルアーを流行らしたところで埋められない額でしょうし、このままいくと実はかなり困ったことになるのかもしれませんね。