日本の釣り針の中には、ムツ針というものがありますが、なかなか凄い形をしています。
針先がおもいっきり内側に曲がっていて(ネムリ形状)、ちょっとやそっとではフッキングしないような見た目なのです。
おそらく、エサを飲み込まれた状態で掛かるのを防ぐためや根掛かりを防ぐために、こういった形状になっているのだと思いますが、これで魚を釣るのはなかなか難しそうです。
かなりの深さまでラインを出した状態で、しっかりとアタリを見極めタイミング良くアワせないと、フッキングしなかったり簡単に抜けてしまいそうですし、相当なテクニックが必要でしょう。
これに比べたら、針先が剥き出しになっているような状態のルアーやフライでのフッキングなんて、かなり簡単なものなのでしょう。
そもそもが、向こうアワセでも釣れてしまうようなものなのですし。
たまに、ルアーフィッシングやフライフィッシングしかしない人の中には、餌釣りを簡単なものだと思いバカにするような態度をとる人がいますが、それは大きな間違いだということが、ムツ針を一つ見てみるだけでも分かるのではないでしょうか。
この針を見て、「これで釣るなんて大変なことだ」と思わないのだったら、何も釣りのことが分かっていない人でしょうし、バカにされるべきなのはその人の方なのかもしれません。