釣りにゃんだろう

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フライを見失った方が釣れる説。

フライフィッシングのドライフライの釣りは、水面に浮かんだフライを目視して、実際に魚が食いつくの見てアワせて釣ります。

この一連の魚の動きが見えるため、とても興奮しますし、夢中になる人が多いようです。

しかし、この釣りは本当に集中力を必要とされます。
集中して丁寧にキャストしたり流したりしないと、なかなか魚が出ないことがありますし、何よりも複雑な流れに揉まれる小さなフライを一日中見つめ続けるというのは、かなり疲れる作業です。

 

 

私は、まだ老眼が始まっていない年齢ですが、ちょっと疲れている日なんかには、小さなフライを見失うことがよくあります。
水面を流れる泡やゴミと間違えたりして、たまにフライ以外の物を真剣に見ていたりします。

こんなことになるのは、私が下手くそだからなのでしょうが、だからといって全く魚が釣れないわけでもありません。

フライを見失っていても、さすがに魚がパシャっと出れば気がつきますから、それからアワせれば、普通に魚は釣れてしまうのです。

 

 

この場合、魚が確実にフライに食いついてからアワせることになるので、どうしたって早アワセにはなりません。

私は、魚が見えていると早くアワせすぎる傾向があるので、フライを見失っていた時の方が、よく釣れるくらいなのです。

真剣にこの種の釣りをしている人は、こんな釣れ方では納得しないのでしょうが、実際にはドライフライの釣りなんて、真剣に集中してフライを見ていなくても、だいたいの流れている場所を眺めていれば、それなりに釣れてしまうものなのです。

 

 

私は、釣りをする時は沢山釣ろうなどとは思っていませんし、そもそも渓流なんかの小さな魚は、どうしても釣りたいとも思わないので、集中力が欠けているような日は、こんな適当な釣りでも充分だと思っています。

たかが30センチ弱の魚を釣るのに、いつでも必死になって釣りをしていたら、眼も心も疲れ果ててしまうのではないでしょうか。
とくに歳をとるほど、そんな釣りは辛くなってくるはずです。

疲れてきたら「適当に投げて、なんとなく川面を眺めながら、自分の人生でも振り返る」。この程度のゆるい釣りをした方が、ずっと幸せかもしれませんよ。