釣りにゃんだろう

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グレーリングのフライフィッシング、ルアーフィッシング。

グレーリングという魚は、日本には生息していない魚ですが、フライやルアーへ反応が良いため、その対象魚として結構有名な魚です。

またテレビ番組「水曜どうでしょう」において、大泉洋氏がカナダのユーコン川にて「グレーリング飯」という悲劇的な料理に仕上げたことでも知られています。
今回は、このグレーリング釣りについて、ちょっと説明してみましょう。


グレーリングとは。

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グレーリングとは、サケ類カワヒメマス亜科の魚で、生息域は北米~ユーラシア大陸とかなり広く、冷水性の魚です。

背ビレがとんでもなく大きいことが特徴で、釣り人はしばしばこれを拡げて写真を撮りたがるものです。

決して巨大になる魚ではありませんが、よく引きよく跳ねて、なかなかの釣り味です。
色彩豊かで見た目も美しい魚ですが、30センチを越えるぐらいになってくると、黒くいかつい魚となってきます。


とても簡単に釣れる。

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グレーリングは、かなり簡単に釣れてしまう魚です。

フライフィッシングなら、フライは何でも良いでしょう。
グレーリングの釣れないフライを、私は今まで見たことがありません。
浮こうが沈もうが、居ればだいたい釣れてしまいます。

ちょっと反応が悪かったら、川原の木を叩いて虫を水面に落としてやると、グレーリングが反応して一気に活性が高まるので、そこにフライを落とせば一発なんてこともありました。

大きな魚ではないので、#4くらいのロッドが良いかと思われがちですが、結構力はある魚ではので、もっとヘビーなタックルでも十分に楽しめます。
#7くらいでも、大きめの魚なら「結構やるな」と思わせられることもあります。

 

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ルアーフィッシングなら、口が小さい魚なので、あまり大きくないルアーが良いでしょう。
スピナーを投げて巻いてくるだけというのが、一番釣り易いと思います。
ただ時には、15センチ近いプラグなどにもグレーリングが食いついてくることもあり、驚かされるばかりです。
それだけ貪欲で釣り易い魚だと言えそうです。


グレーリング釣りに行く人はいるのか?

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このように簡単に釣れてしまうし、特別大きくなる魚でもないので、釣りの対象魚としてはあまり人気のない魚だと思います。

釣魚大全というイギリスの古い本の中にも、「簡単に釣れ過ぎておもしろくない」というようなことが書いてあった気がしますので、私のこの認識は一般的な感覚なのではないでしょうか。

近所にこの魚が棲んでいる川があれば、「今日はグレーリングでも釣って暇を潰すか」ということはあるかもしれませんが、わざわざ「今日はグレーリングを釣りに行くぞ」とこの魚を本命にして、わざわざ家から離れた釣り場に行く人は、あまりいないのではないでしょうか。

 

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当然、日本人がグレーリングを釣るためだけに外国に行くなんてこともないでしょうし、釣るとしたら他の魚を釣りに行ったついででしょう。

その際には、わざわざ専用のタックルを準備していくほどのこともないと思います。
他の魚を釣るタックルでも十分過ぎるくらい釣れてしまうし、数匹釣れば珍しさも感じなくなり、そんなにこの魚ばかり釣ることもないはずたからです。

 

しかし、よく考えてみると、日本なら20センチの魚を釣るだけでも一苦労だと言うのに、これだけの魚をメインの対象魚としないなんて、贅沢な話でもあります。
やはり、この魚がすぐに釣り飽きるくらい沢山いるような川が自然の川であり、小魚さえ釣れない日本の川というものは、もう自然でもなんでもない死の川なのかもしれません。
そういった環境でしか、日頃釣りのできない我々は、なんと不幸な釣り人なのでしょうか。
もしも産まれ変わる時があるのなら、他の自然豊かでグレーリングが嫌になるほど居る国で産まれたいものです。