釣りにゃんだろう

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ルアーはダイナマイトに勝てるか。

ラパラのルアーには、昔は小さな紙の冊子のような物が入っていて、ラパラの歴史や結束方法などの説明が書いてあった気がします。
確かその紙に書いてあったのだと思いますが、ラパラのルアーの産みの親であるラウリ・ラパラさんが戦争に駆り出された時の話を読んだ記憶があります。

 

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戦争に行ったラパラさんは、食糧調達をすることになった。
川にダイナマイト仕掛けて気絶させて魚を獲る人と、自作ルアーで釣りをするラパラさんが競争したら、ラパラさんが勝った。
というような話だったと思います。

私はダイナマイトで魚を獲ったことはないので、よく分かりませんが、そんなことをしたら、そこに居る魚は根こそぎ浮いてきそうなものです。
それにルアーで釣りをして勝ったというのは、一見ちょっと無理な話のような気がしてきてしまいます。

 

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しかし、よく考えてみれば、いくらダイナマイトは根こそぎ獲れるにしても、その場所に魚が沢山溜まっていなければ、それほど大量に獲れるわけでもないでしょう。
それから、食べるのに適さないような、ミニサイズの魚までも浮いてきてしまいそうです。
ですから、川の状況や仕掛ける場所の選び方によっては、そこまで効率良く食料にするための魚が獲れるわけではないのかもしれません。

一方でルアーなら、ある程度型の良い魚を狙い打ちで、当時の魚のスレていない状況なら、入れ食い状態で釣れたのではないでしょうか。
これなら、短時間でダイナマイトよりも効率良く、食糧を調達できたとしても不思議ではありません。

 

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このことから、ルアーにはミニサイズの魚を避けて、ある程度型の良い魚を選んで釣る能力があるのではないかと考えられます。
ですから、ルアー釣りというものは、昔から数を競うのではなく一発大物を狙うのが基本だったのだと思います。

 

しかし、近頃の日本のルアー釣りはどうでしょうか。
どんどんと使用されるラインは細くなり、豆のようなルアーを投げて、広大な海でアジだハゼだとミニサイズの魚を釣ることに必死になっています。

どうやら、ルアーがダイナマイトに勝っていた本来の姿は、とっくの昔に忘れ去られてしまったようです。
そこには、とにかく魚を獲ってやろうというセコさしか、もう存在していないような気がしてなりません。

国が小さいからといって、心まで小さな狭いセコい人間にはなりたくないものですが、どうもそんな釣り人が多いようで、なんだか情けなくなってきてしまいます。