釣りにゃんだろう

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ニルズマスター インビジブル

ニルズマスターは、フィンランドのルアーメーカーです。
設立は1963年で、バイキングの末裔が立ち上げたメーカーらしく、バイキングの帽子がトレードマークとなっています。日本だったら餌擬を作っていた武士の末裔が、釣り具メーカーをやる感じでしょうか。(ちょっと違うか)

インビジブルは、ニルズマスターの主力商品で、ウッド製のフローティングミノーです。

 

インビジブルの特徴。f:id:nyandaro:20190116134011j:plain

同じフィンランドのメーカーのウッド製のルアーとして世界のラパラがあります。

ラパラは、大量生産ながら手造り感を失わない素晴らしいものですが、このニルズマスターのインビジブルも、一つ一つタンクテストをして人が調整しているという、真面目な良いものです。

しかし、インビジブルはラパラのオリジナルフローティングとは、少し違った持ち味を持ったルアーです。


重量があり飛距離がでる。

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インビジブルは、5センチで6グラム、8センチで8グラム、12センチで24グラム、15センチで30グラムの重さがあります。

また、ナマズのような愛らしいフォルムは安定した飛行を可能にして、ウッド製のフローティングミノーにしては、結構気持ち良い飛びをしてくれます。
同じサイズの飛距離を比べれば、ラパラのフローティングに圧勝でしょう。

 

頑丈。

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ラパラのオリジナルフローティングは、でかい魚を釣ると尻尾の方から砕けることがあります。

しかし、インビジブルは結構丈夫な造りをしており、そう簡単には壊れません。バイキング根性の現れでしょうか。
重量があることから考えても、おそらくアバシ材が使われているのではないかと思います。

大型のモデルは、パイクやバラマンディーに使われることが多いことからも、インビジブルは頑丈であることは間違いないでしょう。

 

ブリブリとしたアクション。

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ラパラのオリジナルフローティングは、キビキビと泳ぎますが、インビジブルはどんな条件でもブリブリとハッキリと動きます。
ルアーのアクションを気にする人は、この辺の使い分けもできるのではないでしょうか。
私は、どちらもよく釣れるので、アクションについてはあんまり気にしていません。

 

インビジブルの使い道。

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5センチは、管理釣り場などで人気があるようです。
8センチは、湾内などのシーバス釣りによいようです。

 

個人的にインビジブルで思い出深いのは、8センチで釣ったイトウです。
ある日、水の動きのほとんどないないワンドに、ポカンとやる気の無さそうに浮かんでいる70センチほどのイトウを見つけました。

「こんな時はフローティングミノーだろう。それも木製の」と私は思い、インビジブルを投げてみました。

ソフトに着水させ、魚の目の前まで斜めに引いてきて、ちょっとポーズさせてみました。
インビジブルは、すぐには浮き上がらずに、サスペンドミノーのように魚の口元にステイしています。
すると魚は、その身体を少しも動かさずに、口だけを軽く開いて、パクリとインビジブルを食べました。

あまりの静かな食いつきかたに「あれ、食ったよね」と疑いながら竿を立てると、バッシャバッシャと魚が暴れだしました。
なかなか重量感のある魚でした。

全くやる気のなさそうな魚に口を使わすことのできたこの体験から、「やっぱりプラグはウッド製に限るな」と私は思わずにはいられません。

 

インビジブルの入手方法。

ニルズマスターの正式な代理店は、現在は日本に存在していないようです。
一時期、タックルベリーで新品が大量に売られていたのは、代理店が潰れた結果だったのだと思います。

現在、この素晴らしいルアーを国内で入手するには、中古屋、オークションまたはフリマサイト、直輸入しているショップ、自分で海外のショップから取り寄せる、などの方法が考えられます。
ちょっと入手に手間がかかることが多いですが、持っていて絶対に損はないものだと思います。

運よく中古屋などで見かけた場合には、お手に取ってみることを強くお奨めします。