Jリーグは、イギリスに本拠を置くパフォームグループの運営するスポーツストリーミングサービスの「DAZN」と、2017年からの10年間の放映権契約を締結しました。
その額は、なんと総額2100億円。
この収入を見込んで、Jリーグは賞金を大幅にアップするなど、変革の時を迎えています。
この現象に、当然のことながら直接的にファンも巻き込まれ、混乱が巻き起こっています。
テレビ中継からネットストリーミングへ
過去10年間、Jリーグの全試合中継を行ってきたのは、スカパー!でした。
Jリーグファンが、スタジアムに行かずに試合を確実に見るには、スカパー!と契約し、テレビの前でごろんと横になってリモコンを操作すればOKでした。
しかし、DAZNはテレビ中継ではありません。このことが大きな混乱を招きました。
「テレビが無くても見られる」のか「テレビで見られないのか」か。
スカパー!による「中継」から、DAZNによる「配信」へと変わった時のJリーグファンの反応は、大きくわけて二つに別れたのではないでしょうか。
最低限のITスキルのある人々は、「ああ、テレビが無くても見られる、便利だな」と思ったはずです。
このタイプの人々は、今までもスカパー!によるスカパー!オンデマンドという配信サービスを利用していた可能性も高く、それよりも低価格でより多くのスポーツが見られるようになると、歓迎した人も多いのではないでしょうか。
一方で「ストリーミングってなんだ?テレビで見られなくなるのか?どうすればいいんだ?」と、大混乱に陥った人々もいるはずです。
新規の若者ファンの獲得が進まないJリーグ。ファンの高齢化が年々進んでいます。
携帯電話を使うようになったこと以外、Jリーグが開幕した25年前と、ほとんど変わらないライフスタイルを送っている人も、沢山いるのです。
私でさえ、ぎりぎり前者の世代であり、スタジアムに行くと、自分より歳上の人々が大多数です。
ここからは、そんなIT弱者寄りの私の視点で、「DAZN騒動」をレポートしていきたいと思います。
我々IT弱者がDAZNを見るために、最低限必要なもの。
- パソコン(スマホ)
- インターネット回線
- メールアドレス
- クレジットカード
これだけです。
インターネットの通信速度なんて難しい話は、オールドタイプのJリーグファンには正直厳しいです。
もう「光回線がいいよ」ということにしておきましょう。
あとは、DAZNと検索し、氏名、メールアドレス、お好きなパスワード、クレジットカードの番号を打ち込めば、すぐに見られます。
クレジットカードの番号を、全く原理の分からない謎の通信にのせてしまうことに恐怖を感じるかもしれませんが、そこはJリーグを見るためです。ぐっと我慢して耐えましょう。
パソコンではなくて、スマホでも見られますが、その場合でもインターネット回線を利用しないと、電話会社との契約によっては、莫大な通信料がかかったり、規定の通信量を超えて制限を受けたりする可能性があるので注意が必要です。
どうしてもテレビで見たいの。
どうしてもパソコンのモニターではなくて、テレビの画面で見たい。
そんな世代がJリーグファンには多いのも事実。
これには、ややこしいくらい色々な方々があります。
一番シンプルな方法は、パソコンとテレビをHDMIケーブルで繋ぐ方法です。
パソコンとテレビのジャックの形に合ったケーブルを用意し接続し、テレビを外部入力にすれば見られます。
他にも、スマートテレビを使う、ゲーム機を使う、Amazon fire TV シリーズを使うなどの方法があります。
一部のJリーグファンの間には、Amazon fire TVがないとテレビで見られないという考えが広まったこともあったようですが、決してそんなことはありません。
おれが悪いのか、DAZNが悪いのか。
以上の難関をくぐり抜ければ、無事にJリーグの配信を見ることができます。
迎えたJリーグ開幕節。
私はパソコンで見てみたのですが、まあ値段相応のサービスかな、というのが第一印象でした。
何台かパソコンを試してみると、推奨されているより古いOSのWindows7でもDAZNは問題なく見られました。
ただ、何試合か見ていくうちに、時々映像が止まったりする事象が発生しました。
これは自分の側の機器や回線の問題なのか、DAZN側の問題なのか、私のようなIT弱者には知る由もありません。
たぶん、自分が悪いんだろう。そう自分に言い聞かせ我慢していました。
お目当ての試合のラスト10分が、ほとんどまともに見られないことがあっても。
Jリーグ中継が停まった日。
この試合を見ようと思っても、以下のような画面が表示されました。
お前が悪いんじゃない?
というような内容です。
しかし、同時刻に配信されているバレーボールの試合は、問題なく視聴でき、お姉さん達が、活発にバチコンバチコンとボールを打ち合っています。
こうなってくると、いくらこちらがIT弱者でも、これはDAZNのせいなのではないか?としか考えられなくなってきます。
私がやりました。
この事態に、もう逃げ場は無いと思ったのか、DAZNは素直に障害の発生を公式ツイッターで認めました。
後半30分からはバレーボールチャンネルで、ようやく配信をするなどの対応もとられました。
週末には次の試合がやってきます。サッカーは待ってくれません。DAZN側も、必死の対応に追われているはずです。
最早、サッカーの試合よりも、DAZNが無事に配信できるかの方が、ちょっと面白くなってきてしまいましたね。
私個人としては「サッカーはスタジアムで生で見てなんぼ」という考えの持ち主なので、正直配信サービスはあまり重要とは考えられません。
ですので、これからも緩くDAZNを見守っていきたいと思っています。