3月12日に、新しいギラヴァンツ北九州のホームスタジアム、ミクニワールドスタジアム北九州が、グランドオープンしました。
昨年は吹田サッカースタジアムがオープンするなど、球技専用のスタジアムは増えているようですが、実際にはまだまだ少ないのです。
ミクニワールドスタジアム北九州って?
ミクニワールドスタジアム北九州は、北九州市が建設した小倉駅から徒歩7分の場所にある球技専用のスタジアムです。
ネーミングライツ契約をしているミクニとは、同市の不動産会社だそうです。
収用人数は15000人ほど。
おそらく日本で一番海に近いスタジアムで、バックスタンドの裏は岸壁となっています。そのため、バックスタンド下の通路にはつり禁止の看板も。
まあ、わざわざここでフェンスを越えて釣りをする人はいないと思われますが、良さげなポイントがあると、どうしても竿を出してみたくなってしまうのが釣りバカです。(釣りバカ日誌の浜ちゃん参照のこと)ハッキリと禁止にしておくに越したことはないでしょう。
15000人収用というサイズ、駅から徒歩7分というアクセス、まさにサッカーに最適な素晴らしいスタジアムだと思います。
このようなスタジアムをこのご時世に、市が建設したというのだから驚きです。
使用するギラヴァンツ北九州が、昨シーズンにJ3へまさかの降格をしてしまったことは残年ですが、これだけのスタジアムがあれば、今以上に地元にサッカー文化が根付き、クラブが発展を遂げていく可能性も、大いにあるのではないでしょうか。
Jリーグでサッカー場を持っているクラブは?
あなたがもし、サッカークラブを運営するとして、始めに何が必要だと思うでしょうか?
普通は、まず試合を行うスタジアムを持つ必要があると思いませんか?
しかし、なんとJリーグでサッカー場を自前で持っているクラブは、柏レイソルただ一つです。
ジュビロ磐田も親会社のヤマハ発動機がスタジアム所有しているので、ほぼ自前と言えるかもしれませんが、それを合わせても2クラブです。
それ以外のクラブは、自治体から借りているのです。
この背景には、建設費、維持費等に、莫大な費用がかかること、Jリーグが地域密着を推してきたため、自治体の物を利用して繋がることが必要だったこと、などが考えられます。
借り物となると、利用するクラブ側は、当然自由が効きません。自然とホームスタジアムであるという雰囲気は出にくくなるでしょう。
たまたま元からサッカー場があるか、今回の北九州のように自治体が動き建設してくれれば良いのですが、それ以外の場合は、陸上競技場で試合を行わなければなりません。
実際に陸上競技場でサッカーの試合を行っているクラブが、Jリーグにはまだまだ沢山あります。
これは観客の側からすると、とても大きな問題です。例えるなら、陸上競技での試合は、アリーナで行われるコンサートで、サッカー場での試合は、ライヴハウスでのライヴです。臨場感、見易さなどの点で、違うスポーツを見ているようです。
また、選手のプレー面にも影響があるようで、中村俊輔選手は、「スタンドの近いサッカー場の方が、距離感が掴みやすくフリーキックが蹴りやすい」といった意図の発言もしています。
このように考えてみると、最も良いのは、各クラブが自前でスタジアムを持つことでしょうが、それは建設費や維持費を考えると難しいことでしょう。
じゃあ、自治体にお願いして、サッカー場を作れ作れ言うのも、少しおかしい気もします。大半の市民には、サッカーやスポーツなど、関係のないことですし、大した経済効果も期待できないのが現実だからです。
ガンバ大阪のように資金を集めて建設、それを自治体に寄付するというのが、現実的な線なのではないでしょうか。