たまに、アメリカのバスプロなんかの動画を見てみると、バスが掛かるとものすごい速さで魚を寄せてランディングしている姿が目立ちます。
もうカツオの一本釣りみたいなスピードで、魚を引っこ抜いていたりして驚いてしまいます。
あれは、数秒間に何千万円の賞金がかかっているような試合をしているから急いでいるのでしょうが、そもそもバスという魚があまり引かない魚だからでもあると思います。
バス釣りでドラグを使うか?
私は、子供の頃ルアーでバスを釣っていましたが、ドラグが鳴りラインが引き出された記憶がありませんし、ドラグの設定を気にした記憶もありません。
50センチ以上のまあまあ良いサイズの魚も釣ったことはありましたが、トラウトを釣る時のようにラインが引き出されて、激しい攻防を繰り広げたなんて記憶はありません。
それから、最近フライでバスを釣ってみましたが、結構大きく重い魚を掛けても、ガバガバとは暴れはするものの、たいして引きはしないので、ゴボウ抜き状態で10秒くらいで決着がついてしまいました。
どちらの時も、ラインの太さに余裕があったということもあるでしょうが、やはりバスという魚は、フッキングすると暴れはするものの、それほど泳ぐ力が強い魚ではなく、引かない魚の部類に入るのでしょう。
村田基氏が、「最も引かない魚はバス」と言ったとか言わないとかいう噂がありますが、そこまでは言えないにしても、それなりに的を射た言葉ではあると思います。
ですから、余程細いラインを使うわけではないのなら、バスフィッシングに使うリールのドラグの性能は気にする必要はないのでしょう。
ちゃんと締めたり緩めたりできれば、微調整ができたり滑り出しが滑らかであるなんて高性能なドラグは、無意味でしかないと思います。
バスは太いラインでも充分に釣れる魚のはずなのに、近年やたらと細いラインを使うことを薦める雰囲気が釣り業界にあるのは、ひょっとしたら、ドラグの性能が良いような高いリールを売りやすくなるから、なんてこともあるかもしれません。
ラインが細ければ、それだけルアーを沢山ロストしてルアーが売れるはずですし、ドラグ性能の良いリールを欲しがる人も増えるはずですし、メーカーとしては良いことだらけでしょう。
しかし、それだけ水中にはラインやルアーが遺棄され、大変なことになっているはずです。
目先の利益ばかり考えたことをやっているとどうなるか、そのうち痛い目を見ることになるのではないかと、私は勝手に心配しています。