アブのスピンキャストリールやアンダースピンリールには、シンクロドラグという機構が採用されているものがあります。
初めてこのようなリールを手に入れた人は、使い方がよくわからないこともあるかもしれませんので、今回は少し説明してみましょう。
シンクロドラグの仕組み。
シンクロドラグは、簡単に言うとハンドルを正転させて巻き取る時には、ドラグがロックされていて、手動でドラグを作動させる仕組みです。
使い方としては…
まずは、ベイトリールなどと同じようにドラグ力を設定します。
それから、キャストをしてハンドルを回し始めると、ドラグがロックされた状態になっています。
その状態で、魚がヒットしてフッキングが決まり、魚が強く引いた場合には、ドラグを作動させたくなります。
この時に、ハンドルをカシャッっと数十度逆転させると、ドラグが作動するようになり、ラインが引き出されます。
またハンドルを正転させるとドラグがロックされて、ラインが巻き取ることができ、ラインを出したい時は、ハンドルをまたわずかに逆転させドラグを作動させます。
このように、シンクロドラグは、任意の瞬間だけドラグを作動させることができる仕組みとなっています。
シンクロドラグが採用された理由。
なぜこのような仕組みが採用されたのかというと、スピンキャストリールなどの巻き取る力が弱いという弱点を補うためだと思います。
また、アワせる時にドラグが滑るのを防ぎ、確実にフッキングできるという利点も考えられます。
今時のリールのように、いつでも滑らかにラインが引き出されるようなドラグとは正反対の仕組みと言えるかもしれません。
しかし、このようなドラグのリールでも昔からいくらでも魚は釣られていますし、自分で魚の動きを読んでドラグを作動させるというファイトは、テクニカルでスリリングでなかなか面白いものです。
ドラグの滑らかさにこだわっているような人も、シンクロドラグのリールを一度使ってみてはいかがでしょうか。
あなたの釣り具に対する価値感が変わるかもしれません。