いつだったか道東地方の観光を紹介する雑誌をペラペラとめくっていたら、阿寒川の釣りの記事がありました。
どこだかのアウトドアガイド会社のような所に頼むと、フライフィッシング体験なるものができると書いてあったのですが、その値段を見た瞬間に吹き出してしまいました。
なんとなんと、1日3万円オーバーなのです。
100歩譲って、他の川の素人ではあまり立ち入れないような場所で、天然のニジマスをバシバシ釣らせてもらえるなら、あり得ない値段ではないかもしれませんが、阿寒川ですよ。
阿寒川の漁協に管理された区間は、川の景色こそ自然な雰囲気を残していますが、魚は放流魚が主体で管理釣り場のような状態です。
そんな所で釣りをしたって、とてもで「北海道で釣りをした」と心からは思えないでしょうし、そこでちょっと釣りを教えてもらうだけで3万円とは、いかんせんぼったくりなのではないでしょうか。
しかし、私がこう思うのは、多少なりとも釣りをする人間だからなのかもしれません。
これが、釣りに対して無知な金持ちの観光客だったら、こんな疑問を全く抱くこともなく、喜んで申し込むのかもしれませんね。
こういった事例を見ていると、やはり観光というものは、「無知な金持ちからぼったくる」というのが基本的な構造なのでは?と思ってしまいます。
地方で暮らしていくためにはそうせざるをえないのかもしれませんが、気持ちの良い行いだとは思えませんから、やっぱり私は観光というやつが嫌いです。
どこかに旅に行くのだったら、わいわい人が居る場所に観光に行くのではなく、一人っきりで森の中などで釣りをしたいものだと、改めて思ってしまいました。