釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

カメラレンズとお尻。

人間を乗せている馬が7頭と、乗せていない馬が3頭、マラソンの集団のように、立ち位置を変えながら、野を越え山を越えて進んでいく。 来る時には、ラフティングで半日かかった距離だが、それは途中で釣りをしながら来たので、どれくらい距離があったのか、…

今日の日はさようなら。

夜明け頃、何度も飲み仲間が部屋のドアを開けて、ルームメートを起こしにくる。どうやら二人で最後の釣りに出かける約束をしていたらしく、しばらくバタバタとしてから出かけていった。 このタイミングで僕も釣りに行けば良かったのだが、どうにもやる気が起…

今宵の月のように輝かない。

いつまでも続くような気がしていた、ここでの釣りももうすぐ終わりだ。 明日の午後には、このキャンプから全員撤退すると言う。当初の予定では、あさっての早朝だった気がするが、まあ気にしないでおこう。 つまり、夕方に釣りができるのは、今日で最後なの…

peaceful easy feeling.

どうにも早朝に布団から抜け出すのが難しくなってきた。目を覚まして、釣りに行こうとは思うのだが、疲れと「どうせ釣れない」という諦めから、起き上がりもできなくなる。 そうしているうちに、すっかり日が上ってしまったので、カンカン照りになる前の一時…

初めてまともに釣りをする。

最後に釣りをしてから、48時間以上がたったので、夕飯の後に釣りに行くことにした。 「今夜は対岸にラフティングで行って釣りをするから、一緒に行かないか」と、ルームメートは誘ってくる。対岸に行くにはどうしても、水の中に入ったり、崖を登らなくてはな…

ここで終わりにするか。

飲んで寝ていただけで一日を終えた次の日。 そろそろ釣りに行きたくて仕方がなってきたが、昼間は暑いだけで、ここで動くのは、無駄に体力を消費するし、足の傷にも良くないので、あまり賢明ではない。よって今日も、ひたすら涼しい部屋の中で昼寝をするだけ…

そして誰も釣らなくなった。

釣りをする気はなくても、早朝には目が覚めてしまう。屋根に雨が打ち付ける音が、一人っきりの部屋の中に響いている。夜中から降り続けている気がしたので、これは帰ってきて正解だったのかもしれないな、と思いながら、また眠りにつく。 しばらくたって、ま…

二日間釣り禁止令。

ちょろちょろと流れるシャワーを浴びたら、さっそくベンチでの酒盛りに加わる。 まずは、足の傷を医者であるハンサム君のお父様に診察してもらう。「これは、最低でも二日間、靴を履いても釣りに行ってもいけない」と、厳しい診断を受ける。一緒に帰ってきて…

ビーサンでタイガの森を踏破すること。

釣りにも飽きてしまい、また木陰で虫に喰われながら、ゴロゴロする時間が始まる。まだ帰り道の半分も来てないのだし、動き出した方が良い気もするけれど、夜の9時過ぎまでは充分に明るいので、そう急ぐ必要もない気もする。 午後3時近くになって、ようやく出…

ビーサンフィッシング。

川岸の木陰に荷物を放り投げ、お疲れのメンバー全員がバラバラに寝転んでいると、「本当に今日帰りたいか?」と、ハンサム君が確認をしてきた。 なんだか悪い気もするが、急に予定を変更してきたのは向こうなのだし、遠慮なく帰ることにする。ハンサム君の父親…

サムライスタイル。

相談が終わると、ハンサム君が改まった表情で、僕に話をしにやってきた。 なんでも、帰る途中でテントを張り、もう1泊して夜と朝釣りをしていかないか、というものだった。 それは良い釣りのチャンスになるだろうが、もう僕は足が痛くてウェーダーを履く気…

歩いて帰ろう。

寒さで途中に目を覚ますこともなく、すぐに4時をになる。寒くないのは、考えてみれば当然なのだ。小屋が少しボロいというだけで、いつも寝ている環境と大差がないのだから。 朝マズメにもうひと勝負と思っていたが、なかなか一歩が踏み出せない。足の踵の傷…