釣りにゃんだろう

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ヒメマスのフライフィッシング。

ヒメマスとは、言わずと知れたベニザケ(レッドサーモン)の陸封されたものであり、原産地は北海道の阿寒湖とチミケップ湖ながら、日本各地の60ヶ所以上の湖に移殖されています。

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基本的にはプランクトンイーターであり、タナが深いことも多く、サイズも小さいため、フライやルアーでキャスティングで狙う魚としては、そこまで人気があるようではありません。
食べる目的でトローリングで釣られていることが多いでしょうか。

しかし、産卵のために接岸する秋に釣りが許可されている場所では、成長しきった状態の魚を釣ることができ、手軽に小気味良い引きが味わえるため、フライやルアーの対象魚として、それなりに人気があるようです。

 

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秋に釣りができる釣り場はそれほど多くなく、十和田湖北海道の湖ということになります。

中でも屈斜路湖は釧路川で海と繋がっているため、 遡上してきた大きなベニザケのような魚もいるとかいないとかという噂もあり、人気があるようです。
噂の真偽はともかく、ヒメマスの量もサイズも良い湖なので、釣りをするにはぴったりの場所でしょう。

ヒメマスが接岸する釣りのシーズンは、10月~11月ですが、これは地域やその年の気候によって変わってきますから、良い釣りをしたければ、しっかりと判断することが必要になってきます。

車でちょっと行けるような距離に住んでいれば、釣れている情報を聞きつけてから行けば、まず間違いありません。
しかし、遠方から釣りに行く場合には、例年の情報を元に釣行するしかありませんので、ちょっと運が悪ければ、「魚がまだ全然いない」なんてことになりかねません。

わざわざヒメマスだけのために遠征する人は少ないでしょうが、「他の釣りのついでに、調子が良さそうならちょっと寄ってみる」というような釣りがおすすめです。

 

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ちょうど良い時期にヒメマスの多い湖に釣行できれば、湖岸にはヒメマスがうようよいて、数メートル立ち込めば自分の周りが360度ヒメマスだらけというような状態になるでしょう。

しかし、魚は産卵体勢に入ったプランクトンイーターですから、フライやルアーにそんなに果敢に反応する魚ではありません。

こういった状態のサーモン類には、ルアーよりもフライの方がまだ有効であることが多いです。
また、魚も小さいですし、わざわざルアーをぶん投げてまで釣るような魚でもないので、フライの方がおすすめです。

 

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タックルは、3~5番程度で、ラインはフローティングラインでOK。
あとの細かいことは、魚群までの距離や風の有無で決めればいいでしょう。

フライは、赤色のマラブー系のフライがいくつかあれば充分。
ピンクやチャートが良いという人もいますが、私は赤だけで良い気がしています。
サイズ10番程度で良いでしょう。
魚の目の前までフライを落とす必要があるので、私はウェイトは多めに巻いています。

基本的には、フライを投げてもヒメマスは無視しますが、目の前にフォールした瞬間や、すっと鼻先をリトリーブした瞬間に反応する魚もいます。
こうした魚はそう多くはないようですから、やはり魚が沢山居る時ほど確率は良くなるようです。

 

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上手くフッキングできれば、ヒメマスは大きさのわりには走り跳び、なかなかのファイトをしてくれます。
口が柔らか目の魚ですので、あまり無理に寄せるとバレやすいようです。

婚姻色バリバリの魚は迫力がありますが、この時期に釣っても良いのかとちょっと疑問も感じてしまいます。
ただ、リリースするとすぐに他の魚と追っかけっこを始めたりしているので、さっと釣って逃がすだけなら、この魚においては、あまり心配する必要はなさそうです。

季節を感じられる癒しの釣りの相手として、ちょっとお相手をお願いしても良いのではないでしょうか。