静岡県、浜松市の浜名漁協弁天島遊船組合は、昨年から引き続き、浜名湖のアサリの潮干狩りを中止することを発表しました。
浜松市に馴染みのない人達には、想像もつかないことでしょうが、潮干狩りが中止になるとは、近隣の人々も大混乱。
そんな浜松の潮干狩り文化を探ります。
浜松市民は潮干狩りが大好き。
私は以前、浜松市に長期滞在していた経験があるのですが、浜松での潮干狩りの盛り上がりっぷりには驚かされました。
まず、春になると、どこのコンビニにも、潮干狩りの道具が売っていました。
若者達は、ちょっとカラオケに行くような感覚で、潮干狩りに行く予定を誰もがたてています。
合コンなどをすると「じゃあ今度、潮干狩りに行こう」と言うのが、次に会うための最も自然な口実です。
そして春の潮干狩りシーズンには、潮干狩りスポットである浜名湖の弁天島には、車が押し寄せ潮干狩り渋滞が発生します。
このように、毎シーズン五万人以上の人々が潮干狩りに訪れていたのですから、浜松の潮干狩り熱の高さが相当なものだと分かっていただけるのではないでしょうか。
夕陽に染まる美しい弁天島からの眺め↓
そんな潮干狩りが2年連続、過去5年で3回目の中止。
2013年、2016年に続き、今年で3回目の潮干狩りの中止となってしまった浜名湖。
理由は肝心のアサリがとれなくなってしまったからです。
アサリが居なくなった主な原因は、アオサの大量発生であると発表されています。枯れたアオサが分解されると、水中の酸素が欠乏し、酸素を必要としない細菌の活動が活発になります。
この細菌が、アサリに有害な硫化水素を発生させ、アサリの大量死を招くというメカニズムらしいです。
他にも、クロダイがアサリを食べるなど、いくつかの要因が重なり、アサリが激減しているそうです。
漁協では、資源回復に向けての活動も行っていく予定です。
潮干狩りが中止になると、市民のレジャーが失われるだけでなく、観光や漁業にも大打撃が与えられることになるでしょう。
昨年も中止したのに、アサリが増えていないということは、人間が採る以外の深刻な原因で、アサリが減っていると考えられるのではないでしょうか。
アサリ不足が根本的に解決される日は来るのでしょうか?
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