釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

ビッグフィッシュシンドローム。

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ビッグフィッシュシンドロームとは、より大きい魚を釣ることに取り憑かれて、いくら魚を釣っても満足できなくなり、釣りに著しくのめり込んでいく過程で生じる様々な症状のことだと思う。

この症状が重篤になると、一般的な日常生活を送ることが難しくなることもある。
釣りのために、離婚をしたり、仕事を辞めたりしなければならなくなることも珍しくない。

 

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常に釣りのことを考えたり、毎日釣りに行ったりしなければならなくなることもしばしばで、体力や資金面で、なかなかしんどいものだ。
さらにしんどいのは、精神的なものである。
このしんどさは、特に他人が自分よりも大きな魚を釣った情報を得た時に、顕著にやってくる。

悔しさ、焦り、その人への妬みなど、様々なネガティブな感情が打ち寄せてきて、もう落ち着いていることは不可能で、釣りの準備をしたり、釣り具を買ったりしだしてしまう。

自分の身を、自分のネガティブな熱で焼き焦がしてしまうようなこの感情を、打ち消すにはどうしたら良いか。

一番良いのは、もう釣りをきっぱりと引退することだ。
しかし、この状態になるまで重篤な症状の釣り中毒の人が、釣りをやめることは容易くない。釣りの世界のダルクみたいな施設が必要なレベルだ。

だとすれば、後はもう、他人より大きな魚を釣って、心に余裕を持つしかない。
自分が、より大きな魚を釣ったことがあるほど、他人が自分より大きな魚を釣る可能性は減るわけで、そこに精神的な余裕が生まれる。

 

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例えば、自分が1メートルの魚を釣ったことがあれば、95センチくらいの魚が釣れた情報が入ってきても、「へぇ~、良かったねぇ」と余裕で休日には昼寝をしていられる。

しかし、ここで120センチの魚が釣れたという情報が入ってしまうと、「むむむむ」と言葉少なくイライラとし始め、寝ている場合ではなくなってしまう。
自分が120センチ以上の魚を釣るまで、不眠症になること必至だ。

このように、より大きな魚を釣れば釣るほど、心にもより大きな余裕が生まれる。
だから、ビッグフィッシュシンドロームに伴う焦燥感を解決するためには、「もういいだろう」と心から満足できて、滅多に抜かれないような記録級の魚を釣ること以外に方法はないのだろう。

一度患ってしまうと、底無し沼の、なんとも恐ろしい病気なのである。

 

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