釣りにゃんだろう

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冬の努力が全て報われる春の訪れ。

私は、とくに好きな季節はありませんし、春も夏も秋も冬も基本的には一年中どんよりとした憂鬱な気持ちで過ごしています。

それでも、たまには晴々とした気持ちになることはあるわけで、それはどちらかと言うとに多い気がします。

 

春には魚がよく釣れることが多いです。
春とは言っても、私がよく釣りをする北海道では5月以降なので、一般的には初夏に入ってしまうのかもしれませんが。

そんな新緑の季節に、大きな魚が釣れた時などには、「冬の努力が全てが報われたな」としんみりとしてしまうことがあります。

 

真冬の寒い時期に川に行き、ラインを試したりキャスティング練習をしたり、冷え性に悩まされながら、せっせとフライを巻いたり。
そういった冬の間の地道な努力が全て一つに集約され、目の前の大きな魚となっているのです。

数か月間の努力が一瞬に凝縮されるようなこの満足感は、他のことではなかなか味わうことはできません。

ちょっと金を出せば誰でも楽しめるような安易な趣味には存在しない喜びだと思いますし、「ああ、釣りをしていて良かったのだ。間違いではなかったのだ。」と心から肯定できるほど深い喜びです。

 

よく「一生幸せでいたかったら釣りをしなさい」という諺があるとかないとかと言われていますが、私は釣りをしたところで不幸なことは沢山起こるので、「それはどうかな?」と懐疑的です。

しかし、このような春の魚が釣れた一時くらいは、ちょっと信じてみたくなるような気持ちになれるものです。