春先などにクマに襲われた人のニュースが流れることがありますが、やられた人は、かなりの確率で山菜採りをしていた人です。
釣り人がクマに襲われたニュースもたまにはあるものの、被害者は圧倒的に山菜採りの人の方が多いです。
どちらも同じくらいの数の人が山に立ち入ってそうなものなのに、山菜採りの人の方がクマに襲われやすいのは何故なのでしょうか。
私は、釣りよりも山菜採りをしている方が、クマに存在を気づかれにくいことが多いからだと思います。
山菜採りは、ある程度草木が繁った場所で、姿勢を低くしてして、比較的静かに作業をしていることが多いと思います。
釣りをしていても、草木の繁った場所を通ることはありますが、立ってバキバキと派手に草木をなぎ倒しながら移動することがほとんどです。
この二つの行動を比べてみれば、山菜採りの方がクマに気づかれにくくなるのは当然の話だと思います。
そうなれば、見通しの悪い茂みの中で、いきなり熊と鉢合わせになる可能性も高くなると思います。
熊は「えー!人がいたのー!」とパニックになり、その結果攻撃されてしまうのではないでしょうか。
このように考えてみると、釣りをする時にもどういう場面で気をつけるべきか、ちょっと分かってきます。
見通しの悪い場所で、あまり移動せずに静かに釣りをする時などには、クマに注意が必要なのだと思います。
実際に釣り人がクマに殺られた事件には、草木が繁った小さな渓流でヤマメのエサ釣りをしていたケースがありますから、この考えはあながち間違いではないのではないでしょうか。
クマの多い場所で釣りをする時は、移動を繰り返して、大きな物音を立てて、しっかりとこちらの存在を熊に知らせることができるスタイルの釣りをした方が、心配は少なくなりそうです。