釣りにゃんだろう

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釣りに梅干しのおにぎりは厳禁?!

いつだったか、その土地でちょっとお世話になっていた人に、釣りに行く時におにぎりを持たせてもらったことがあります。

ガイドが凍る寒さの中頑張ってみたものの、朝から魚一匹釣れなかったので、10時頃には風裏の木陰に座りこんで、もうお昼ご飯用のおにぎりを食べてしまうことにしました。

 

アルミホイルを剥がして、ひと口ふた口と食べていくと、具の梅干しに当たりました。
私はその瞬間、「これは良くないかもしれないなぁ」と寒々しい空を見上げました。

釣りには、梅干しのおにぎりは良くないと昔から言われています。
梅干しには食あたりを防ぐ効果があることから、「あたらない」という意味になり、それが「あたりがない」→「釣れない」と連想されるため縁起が悪いとされているからです。

もっとも、現代ではこんな迷信を、一体どれくらいの人が知っているのでしょうか。
私は古い本などを読むから知っていますが、周りの人間がこのような話をしているのを一度も聞いたことがありません。

ほぼ高齢者と呼ばれる人達くらいしか、知らないことかもしれません。
ですから、じきにこんな迷信は忘れ去られ、消えていくものなのでしょう。

 

科学的根拠も無い、いい加減な迷信ですが、こういった話は風情があって良いと私は思いますから、ちょっと寂しいことだと思います。

やたらとハイテクな道具を使い、魚を釣るための戦略ばかり語られることが多くなっている釣りの世界ですが、こんなちょっとほっこりするような迷信を思い浮かべながら、のんびり釣りをする余裕があっても良いのではないでしょうか。

 

さて、その日梅干しのおにぎりを食べた後、私は魚が釣れたのかどうか。
もう何年も前のことなので、どうしても思い出せないのです。

覚えていないということは、少なくとも記憶に深く残るような大物は釣れなかったということでしょう。

それならば、そろそろ再挑戦しに、もう一度釣りに行ってみましょうか。
またおにぎりを握ってもらって。
でも、今回は梅干し以外の具でお願いしておきましょう。