釣りガールという言葉が生み出されてから、もう何年がたったのでしょう。
おそらく業界主導で始まったこの作戦は、はたして成功したと言えるのでしょうか?
基本的には失敗。
釣りガールという言葉は、もっと釣りをする女の人を増やすという目的の元、おそらくどこかの広告屋さんが考えたものだと思います。
この言葉が生み出された頃には、各メーカーともそれなりに女子ウケを狙った商品を出したり、釣りをする女の人を盛んにメディアに登場させたりしました。
その結果、釣りをする女の人が増えたかというと、どうもあまり効果はなかったのではないかとしか思えません。
釣りをする女の人は、確かに増えている気がしますが、そういった人達は釣り具メーカーが仕掛けたウェアや釣り具に惹かれて始めたわけでも、釣りタレントに憧れて始めたわけでもない人が、ほとんどなのではないでしょうか。
登山やキャンプや沢登りなど、アウトドアスポーツが女子の間で盛んになった「おこぼれ」をもらったような形で、たまたま釣りをする女の人が増えただけで、「釣りガール作戦」の成果では決してないはずです。
本来の目的とは違う成功。
しかし、何やらこの釣りガール作戦は、本来の目的とは違う部分で成功している気がします。
釣りをする女子をメディアに沢山登場させたのは、最初は同性である女子に釣りに親しみを感じさせ、アピールするためだったはずです。
しかし、今では釣りタレントの中にはアイドル的な人気を得る人も増えてきて、いつのまにか異性のハートをガッチリと掴んでいます。
たとえば、一番人気である釣り人に秋丸美帆さんという人がいます。
彼女は、「みっぴ100%」という本を出しましたが、釣り関係の本では異例なほど売れています。(あんまり釣りとは関係のない内容ですが)
書籍自体がろくに売れないこの時代においては、驚異的なことです。
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秋丸さんには、女性や子供のファンもいるようですが、ファンのメインの層はおっさんやお兄さんでしょう。自分が秋丸さんだったら、ツーショット写真を撮る時に顔がひきつる自信があるような、むさ苦しい釣り人達がメインのはずです。
こういった、釣りをするむさ苦しい男達に、単純に釣り具を買わせる以外にも、お金の使い道を作ったという点では、釣りガール作戦は効果があったのかもしれません。
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よくよく考えてみれば、どんなジャンルでもファンというものは異性が多いのが常であります。
ですから、女の人の釣り人を増やしたいのに、女の人を登場させるというのは、そもそも間違っていたのではないでしょうか。
かと言って、格好いい男に釣りをさせれば、女子が釣りを始めるのか?という問題もあります。
過去にはダイワが反町隆史をイメージキャラクターに起用し、映像を流すだけでフィッシングショーに女子を大量に集めましたが、その人達が釣りを始めたという話は聞いたことがありません。
結局のところ、女の人が釣りを始めるのは恋人や家族の影響か、そもそもアウトドアに興味があるかの場合がほとんどであり、釣り具メーカーのおっさん達にはコントロールできないことなのだと思います。
そう簡単に女心は釣れないのだと分かり、無駄に足掻かなくなってきたのが、昨今の釣り業界なのかもしれませんね。