釣りにゃんだろう

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ヒレが無い魚に「綺麗ですね」

釣りのテレビ番組なんかを見ていると、明らかに綺麗ではないトラウトの仲間が釣れても、「綺麗な魚ですね!」と出演者が繰り返し誉めまくることがよくあります。

どんな魚かと言うと、明らかに成魚放流魚であり、胸鰭が無かったり、尻鰭が擦り切れていたり、尾鰭が欠けて台形だったり、全身の鱗が剥げているようなものです。

ちょっとでも釣りを知っている人なら、このような魚を綺麗な魚とは呼ばないでしょうし、そんなことを言っているのを聞いたら、「どこが?」と突っ込みたくなってしまうはずです。

 

それなのに、出演者がひたすら綺麗な魚だと言い張るのは、一体どうしてなのでしょうか。

テレビに出るほどの人なのですから、かなり釣りの経験があるはずですし、本心から「綺麗な魚ですね」なんて言っていることは、絶対にないはずです。

おそらく、良い魚が釣れたと見せかけて番組を盛り上げるために言っているのだと思いますが、そんな作戦は余程の釣り初心者以外には効かないのではないでしょうか。

見ている側は、なんだか虚しくなってきますし、「こんな魚を綺麗だと言うなら、この漁協の管轄の釣り場は余程ヒドイに違いない」と思い、行くのを止める人だって多そうです。

 

番組内で使われているタックルだって、放流魚を釣るための道具ようなイメージが付いて、宣伝には悪影響があるのではないでしょうか。

ヒレの無いような魚が釣れたら、「綺麗な魚ですね」なんて嘘は言わずに、正直に「放流魚であまり綺麗ではないですけど、次は綺麗な魚を狙っていきましょう」と言った方が、ずっと潔くて釣り場やタックルや番組の印象は良くなるはずです。

誰が見たって嘘だと分かるようなセリフは、もう止めるべきでしょう。