田んぼがある地方の大きな川で、春先に釣りをしていた時のことです。
何度か通ううちに季節が進み、雪代が収まり、田んぼに水が張られ代掻きが始まり、川は減水していきました。
こうなってくると、ちょっと濁りが出たりするものですが、それは一時的であまり問題には感じませんでした。

しかし、私は急激に水質が悪くなったのと感じた点がありまして、それは水の匂いです。
田んぼで水が使われるようになってから、明らかに独特なちょっと甘いような、人工的な匂いがするようになりました。
田んぼの水には、様々な農薬や除草剤が使われていますし、そういった水が川に流れてくるようになったからでしょう。
そういった農薬が、川の生態系に悪影響を与えていることは、近頃では有名な話ですが、釣りをしていても匂いで分かるくらいなのですから、なかなかのものなのではないでしょうか。

そんなものが、何十年も毎年春から秋まで川に流れ、海にも注ぎ続けていると考えたら、なんだか急に毒の水の中で釣りをしている気がしてきてしまいました。
そして、そんな川で私はウグイしか魚は釣れなかったのですが、それは本当に私の釣りの腕のせいだけなのでしょうか。
ちょっとは、奇妙な匂いのする水のせいにしてやりたいところです。