スピニングリールのサイズというものは、2000や3000といった数字で表されているものですが、同じ数字でもメーカーによってサイズが違うことがあったりして、ちょっと分かりにくいものとなっています。
そんな中で、シマノのリールのサイズの番手は、比較的分かりやすく決まっているものです。
シマノのリールの番手の仕組み。
現在のシマノのスピニングリールの番手の仕組みは、90年代初頭に決められたものがベースとなっています。
この時に決められたサイズの表し方は、150メートル巻けるラインの号数×1000というものです。
ですから、2000番は2号のラインか150メートル巻けるサイズであり、4000番には4号のラインが150メートル巻けるサイズということになります。
「使用するラインが、150メートル巻けるサイズのリールを使う」ということは、昔のルアー釣りでは定番の考え方でしたから、使うラインの号数×1000の番手のサイズのリールを選べば、ばっちりだったのです。
つまり、3号のラインを使う釣りでは3000番のリール、5号のラインを使う釣りでは5000番といった具合です。
これほど分かりやすい、リールのサイズを表す仕組みは、他にはなかなかない気がします。
若者達には、分かりやすいくないか。
しかし、この番手の仕組みを分かりやすいと思う釣り人は、現在では減ってきているかもしれません。
まず、釣りに使用されるラインが、90年代初頭とは、かなり変わってきました。
番手の基準となっていたのはナイロンのモノフィラメントラインの号数ですが、現在主流のラインはPEラインです。
PEラインは、同じ釣りでもナイロンラインよりもずっと細いものが使われるものですから、ナイロンの号数を基準にされても、どれだけ巻けるのか、すぐには分からないものでしょう。
それから、そういった使用されるラインの変化に伴い、リールのスプールも浅溝のものが増えてきて、150メートル巻ける号数×1000という基本的な法則が通じないリールが増えてきました。
ですから、正確には現在では「昔は番手の頭の数字の号数×150メートルのナイロンラインを巻いていたサイズのリール」というのが、正確なのかもしれません。
私は、今でもナイロンラインで釣りをすることがほとんどですので、使用するラインの号数からリールのサイズが決められる、この仕組みは、イメージがつきやすく、今でもとても分かりやすいと思います。
しかし、そろそろナイロンラインでは、ほとんど釣りをしたことない、といった世代の釣り人もでてきているはずです。
そういった人達にとっては、これらのリールの番手は何の意味もない、ただの数字ということになるのでしょう。
ダイワのリールの番手は、特に意味はなく、最も小さいものを500番とし、単純に数字を大きくしていったものらしいです。
シマノのリールの番手は、これとは違い意味のある数字だったのですが、それも時代の流れとともに、通じないものとなりつつあるようです。
もういっそのこと、各メーカー共通の番手を決めてしまった方が良い気もしますが、ここまで長い間使われてきて定着してしまっているものなので、それも難しいのかもしれません。