みなさんは、川の釣りと湖の釣りでは、どちらの方が難しいと思いますか?
今回は、そのあたりについて考えてみたいと思います。
川と湖、どちらが難しいのか。
私の考えるところでは、圧倒的に川での釣りの方が難しいと思います。
理由は、川には複雑な流れや深さの変化があり 、ルアーなりフライなりエサなりを、狙ったコース・狙った深さを通過させることに、かなりの技術が必要だからです。
初心者の人は、だだっ広い湖の方が釣るのが難しいと思うかもしれませんが、極端な話、湖なら魚の居そうな場所に適当に投げているだけでも釣れることがあります。
しかし、川では明確な狙いを持って釣りをしないと、魚の居る近くにルアーやフライやエサを通すことさえ難しいく、適当に釣りをしていたのでは、極端に釣れる確率は低くなってしまいます。
では、川で釣りをする時はどうすれば良いのかというと、『川が教えてくれる』と昔から言われています。
とにかく流れの前に立ち、自分がどのポイントをどの深さで、どの方向に攻めたいのか、まず考えます。
水流の向きや強さや水深を考慮し、自分の考えた方法で実際にチャレンジしてみます。
その方法が正解なら狙い通りのスポットを攻められるでしょうし、間違っていれば自分の思い描いていた攻めができないはずなので、また考えてやり直します。
このように、自分で考えて釣りをすれば、自然と川が釣りを教えてくれるものなのです。
これは小さな川でも大きな川でも変わらないはずです。
本やウェブサイトなどで釣り方を勉強するのもよいですが、実際に川辺に立って川に教えてもらった方がより確実で、経験を積むほど自分の釣り方の「引き出し」が増えていくのではないでしょうか。
正直、私も川の釣りは苦手なので、これからも色々な流れの中に立ち、川に教わりたいと思っています。
日本のルアーフィッシング界のレジェンド常見忠さんは、著書の『忠さんのルアーフィッシング』の中に、このように記しています。
『どちらをやったら技術が上達するかと問われたら、これはもう「川」である。しかし我が国はトラウトが生息する川があまりにも少ない』
この言葉からも分かるように、川と湖の釣りで難しいのは川で間違いないのではないでしょうか。
そして、その複雑な流れに挑むことは、釣りの技術を向上させてくれるようです。