私は、今年の夏にヨーロッパの人からルアーのタックルを借りて釣りをしてみましたが、リールを貸してくれた人は最初は、ちょっと不安そうな顔をしていました。
それは、リールがシマノやダイワの物ではなく、小物釣り用に持ってきていたアブガルシアの小さめのスピニングリールだったからのようです。
彼は「これで大丈夫かな?」と何度も聞いてきましたから、日本のメーカーの良いリールじゃないとという思いがあるようで、それくらいヨーロッパでもシマノやダイワのリールが無条件で良い物だと思われているようでした。
私は、日頃はフライリールで釣りをしているくらいですから、スピニングリールなだけでも豪華な気がしますし、「大丈夫、大丈夫」と何度も答えました。
しかも、リールにはRevoと書いてありますから、決して安いモデルでもないようなので、「Revoじゃないか、最高だよ!」と言っておきました。
私は、2年前に3時間ほど最新のステラを借りて釣りをしたことがありましたが、それを除けば私にとっては、最新かつ最高級のリールのようなものなので、本当に充分過ぎるリールだったのです。
そして、実際に2年ぶりにルアーフィッシングをしてみると、そのリールで1メートル前後の魚を何匹も釣ることができました。
根掛かりすると、私が自分のフライ用のティペットを流用したリーダーではなく、メインラインが切れてしまう程度の強度のPEラインが巻かれていましたが、そのラインを切られない程度にドラグも適切に働き、何の問題もなく釣れました。
私の釣果を見たステラやイグジストを使っている人達が、「アブガルシアのリール、よく釣れるな」と言い出したりしたくらいで、日に日にアブガルシアのリールの株が上がっていくようでもありました。
日本の釣り人も、アブガルシアのこの程度のリールを、ダメだと言ったりバカにしたりする人は多いと思いますが、私が予定外のルアーフィッシングを片手間でしても、ちゃんと大きな魚が釣れるくらいの性能は持っているのです。
ですから、国内でちょっと釣りをする程度なら、この程度のリールで釣れない魚なんていないはずです。
長年使った時の耐久性という点ではどうなるか分かりませんが、その点に不安があるのはダイワやシマノの高級リールだって同じなのではないでしょうか。
ですから、そういったリールに1台10万円も払って何台も買うのなら、リールはアブガルシアくらいの物にして、浮いたお金でもっと沢山遠くに釣りに行った方が、ずっとお得なんじゃないでしょうか。