釣り糸というものは、完全なる消耗品です。
ですから、いつまでも使い続けることができるわけではなく、必ず交換する必要が出てきます。
同じラインをどれくらいの期間使えるのかは、釣方、魚種、魚のサイズ、ラインの素材、ラインの管理方法などによって変わってくるものだと思います。
それでは、どの程度の頻度やタイミングで交換するべきなのか、主に今回はトラウトのルアーフィッシグについて考えてみましょう。
魚のサイズ。
まず、釣れる魚のサイズという問題があります。
トラウトフィッシングと一口に言っても、1メートル10キロを越えるような魚を釣る釣りから、せいぜい40センチ程度までの魚を釣る釣りまであります。
それぞれその釣りにおいて、充分だと思われる太さのラインを使うわけですが、多少ラインが劣化して強度が落ちてきた時に、やはり大きな魚を釣る時ほど危険なはずです。
ですから、小さな魚ばかり釣るなら、ラインをあまり巻き換えなくても安全なのかもしれませんし、大物を狙うならラインには細心の注意を払う必要があり、こまめな交換が必要になるでしょう。
ラインの素材と管理。
ラインの素材と管理方法によっても、ラインの寿命は変わってきます。
ラインの素材としては、主にナイロン、フロロカーボン、PEがあります。
これを劣化しにくい順に並べれば、PEライン、フロロカーボン、ナイロンという順になると思います。
劣化しやすいラインほど、交換は早めにする必要があります。
中でも、ナイロンラインは吸水性があり紫外線でも劣化するので、注意が必要です。
また、どのラインでも、使用前に毎回ラインコーティング剤を使うことで、若干は劣化を防ぐ効果があるはずです。
ラインコーティング剤を使えば、少しだけラインの寿命は伸びるので、便利なものです。
それから、車の中などにリールを長期間積んだままにしている人がたまにいますが、締め切った車の中はかなりの高温多湿になりますし、ラインの劣化を早める危険があると思います。
車に積みっぱなしのラインは、早めに交換する必要が出てくるはずです。
ラインの使い方。
同じラインでも、どのように使用したかによっても、ラインの劣化度合いは変わってくるはずです。
例えば、大きな魚を何匹も釣ったら、それだけラインに負担がかかり劣化している可能性があります。
特に注意したいのは、根掛かりをどれだけしたか、ということです。
根掛かりしてラインを思いっきり引っ張る行為は、かなりラインに負担をかけることになります。
何度も根掛かりして強く引っ張ったラインは、それだけ弱くなっている可能性があるので、早めの交換が必要でしょう。
実際には、どれくらいで交換するべきなのか。
それでは、以上のようなことを踏まえて、実際にはどれくらいの使用回数でラインを交換するべきなのでしょうか。
これはもう、その人の考え次第だと思いますが、「少しでもヤバいかなと思ったら」交換するべきだと思います。
ラインが切れてしまったら、魚は絶対に釣れないわけですから、少しでも不安を感じるのなら、交換するに越したことはないでしょう。
後は、もうその人の感覚次第だと思います。
同じナイロンラインを10回も使う人もいますし、毎回巻き換える人もいます。
同じPEラインを一年使う人もいますし、毎回巻き換える人もいます。
その釣り人がそれで困らずに釣りができているのなら、どれも正解だと思います。
私は、だいたいナイロンでもPEでも、2日~3日も使ったら交換してしまうことが多いです。
ラインコーティング剤を使用していますが、私個人の感覚としては、これくらいでラインの強度に怪しさを感じてしまいます。
以前は、ナイロンラインは毎回巻き換えていましたが、何日か使っても大丈夫そうだと、最近は油断気味です。
たまにケバケバになったPEラインを、いつまでも使っているような人がいますが、あれはどうなんでしょうか。
PEラインは、毛羽立ってきても意外と強いものですが、かなり危険な気がします。
また、PEラインを使う人は、かなり細いラインを使う人も多いわけで、あれで大きな魚がきたり、障害物に擦れたりしたら、泣きを見るのではないでしょうか。
最近は、PEラインの値段もかなり安くなってきていますので、ルアーを一個買うのだったら、そのお金でラインを買った方が、ずっと釣りの成功に繋がる気がします。