釣り人の多い川に行くと、死んではいないけれど、ひっくり返って上手く泳げない状態の魚が上流から流されてくることが、たまにあります。
これはおそらく、釣られてぞんざいにリリースされた魚だと思われます。
魚を釣った後にリリースする時には、水中で上流に頭を向けた状態で保持して、バランスを崩さずに自分で泳ぎ出す状態になるまで待ってから行うのが、常識中の常識です。
ところが、意外とこの常識を守らず、とりあえず魚を水の中に戻せば良いとばかりに、弱った魚を無造作に川に流す人が意外と多いようです。
そういった魚が、上流から流されてきたのが、川でたまに見かける溺れたような魚なのでしょう。
魚が深刻なダメージを受けていなければ、流されるうちに回復して泳ぎ出すこともあるようですが、あまり良いことではないでしょうね。
リリースした魚が死んでしまったら、動物の餌になるくらいしか意味がないですから、「魚を減らさない」というキャッチ&リリースの本来の目的は、全く果たせないことになるはずだからです。
無造作に釣った魚を川に流す人も、魚を逃がすという行動まではしているのですから、あと少しだけ魚の状態を気にかけるだけで、「意味のあるリリース」が行える釣り人に生まれ変われるはずです。
ほんの少しだけ気をつければ良いだけなのですから、なんとも勿体ないことだと、たまに流されていく魚を見かけると思ってしまいます。