川釣りでは、だいたいの場合、釣りをする前日に雨が降ると困ります。
増水して濁ってしまい、釣りができなくなってしまうことが多いからです。
軽めの雨によるササ濁りとか、渇水状態の時の雨なんかは喜べるのですが、ザーザーと大雨が降ってしまっては困ることが多いです。
それから、釣りをしている最中の雨も嫌なものですね。
川が濁ってくるまでは釣りはできますが、レインウェアを着こんで釣りをするのは、あまり気持ちが良いものではありませんし、手が濡れて冷たくなり動作が雑になって、集中して釣りができなかったりします。
これが釣りをして、満足のいく釣果をあげた後の雨だったら、こんなに心地よいものはありません。
車のシートを倒してうとうとしながら、遠くから暗い色の雲が流れてくるのを眺める。
そのうちにコンコンと雨粒が車体を叩く音がしてきて、窓ガラスを幾筋もの水が流れて落ちていく。
ああ釣れて良かったなぁと心穏やかに雨音を楽しみながら、釣り以外はうまくいかない人生のことを考えたりしつつ、しばしの仮眠につく。
私は、こんな風に釣り場で雨に降られるのが好きです。
こんな気持ちになれるほど、満足な釣果に恵まれることは少ないですが、一年に一度くらいは雨音に包まれて釣り場で眠りたいものです。