私は、防滴のカメラを使っていることが多いので、魚が釣れて濡れた手で触ったり、少しの雨や雪に降られたりしても、何の問題もなく写真を撮ることができます。
それでも、「今日はわざわざ大きなカメラを持っていくのはめんどくさいな」というような時には、防滴ではない小さなボディのカメラを使うことがあります。
そういった物でも、ちょっと濡れた手で触るくらいでは壊れないので、いつしか私は油断しているようなところがありました。
そんな油断しきっていたある日、ニジマスが放流されている釣り場で、ちょっと釣りをすることがありました。
放流ニジマスを撮るのに大きなカメラは必要無いだろうと、防滴ではない小さなボディに替えて、私は釣り始めたのでした。
それから、思ったよりも苦戦して、数時間かかって、ようやく一匹の魚が釣れました。
あまり綺麗な魚ではありませんが、せっかく釣れた魚ですので、ちょっと写真を撮るかと、私はしゃがみ込み防水バッグの中からカメラを取り出し、一枚だけシャッターを切りました。
「なんか違うな」と思い、一度カメラをバッグに戻し、魚の周りの石を動かして構図を整えていると、ドボンと手元にカメラが落ちてきたしまったです。
私は、カメラをバッグに戻したものの、一瞬だからとバッグの口を閉めなかったのです。
そして、石を持ち上げようと前屈みになった瞬間、カメラがバッグから飛び出てきてしまったのでした。
一瞬で拾いあげましたが、これにてカメラの一生は終わったのでした。
この程度の水没なら、防滴のカメラは壊れることはありません。
また、私の経験上では、レンズも防滴仕様でなくても乾かせば大丈夫なことが多いです。
しかし、防滴仕様でないボディは、ボチャンと水に落ちてしまったら、だいたいダメですね。
乾かすと復活することもありますけど、あまり期待しない方がよいでしょう。
この時も乾燥剤を入れた袋に入れたりして、しっかり乾かしてみましたが、電源は入るようになったものの、モニターが映らず、使える状態にはなりませんでした。
修理に出せば使えますが、修理代が中古で同じカメラを買った値段より高くなるでしょうし、また買った方が安上がりです。
お金に余裕のある時になら修理に出してもよいかなと、とりあえず諦めることにしました。
本体がこのような状態になってしまっても、SDカードは無事なものです。
パソコンなんかで読み込めば、このカメラの最後の一枚を見ることができます。
ちょっとボロいニジマスの、微妙な写真。
この一枚のためにカメラが壊れたと思うこと、あまりにもったいない気もしますが、過ぎたことは仕方ありません。
せいぜい確かにこのカメラがあった証として、いつまでも忘れないようにしておきましょう。