ちょっと古い本を読んでいると、ルアーやフライは太陽に向かってキャストした方が釣れると書いてありました。
はたしてこれは本当なのでしょうか。
その理由は?
本には、その理由が明確には書かれていません。ただ、「その方が追いが良い」というようなことが書かれているだけです。
しかし、確かに朝陽や夕陽に向かって、「エイヤー!」とルアーやフライを適当に投げていると釣れることが多い気がします。
全く信じられないというような説でもないのかもしれません。
ちょっとこの現象の理由について考えてみましょうか。
逆光と順光の問題か?
ルアーやフライを太陽に向かって投げれば、引いてくる時は順光の位置になり、魚から見やすいのかもしれません。
これが逆の方向だと、魚からはルアーやフライが逆光の位置になり、まぶしくて発見しにくいのかもしれません。
まあ、こんなことを魚が気にしているかは、全く分かりませんが、なくはないでしょう。
魚の頭の向きか?
魚が太陽に頭を向けて定位しているということは少ないのではないでしょうか。
川など水の流れがあれば、上流に向けて頭を向けているの普通ですが、水の流れが弱い場所なら太陽に頭を向けて居ることは少ない気がします。
そこで、太陽に向かってルアーやフライをキャストして引いてくると、ルアーやフライは魚の背後側から泳いでくることになります。
魚の頭に向けて相対するように引いてくるよりも、この方が追いがよいことが多いことは、釣りをしている人なら気づいているのではないでしょうか。
頭側から引いてくると、魚はターンしてルアーやフライを追いかけなくてはなりません。
一方で尾側から引いてくれば、魚はそのままの姿勢で泳ぎ出せばルアーやフライを追いかけられます。
このような違いが追いの良さを生んでいるのだと考えられますが、太陽に向かってキャストすれば、自然と尾側から引いてくることになる確率が高いのではないでしょうか。
答えは魚しか知らない。
色々と考えてみましたが、これだというような決定的な理由は思いつきませんし、これらの理由が正しいかも定かではありません。
結局のところは、魚にしか理由は分からないのかもしれません。
それでも、朝陽や夕陽に向かって思いっきりキャストすることは気持ちよいものですし、そんないい加減な作戦で魚が良く釣れるなら儲けもんでしょう。
あれこれ考えあれこれ試しても釣れなくて、もう釣りを難しく考えるのが面倒くさくなってきたら、「綺麗だなぁ」と眺めた夕陽に向かって適当にルアーをキャストすれば、意外と良い結果やドラマが待っているのかもしれませんね。