川や湖や海で岸から釣りをしていて、近くをエンジンを付けた船が通過すると、かなり大きな波が発生します。
静かに釣りを楽しみたい人は、ジャブジャブとした大きな波の音と水しぶきに腹をたてることもあるかもしれません。
しかし、その必要はないかもしれないというのが、今回のお話です。
船が通過した後は釣れる?!
誰でも目の前を大きな音をたてて船に通過されたら、多少はイラついてしまうものですし、魚が釣れなくなってしまうのではないかと心配になってしまうものです。
しかし、私の経験上では船が通過すると魚が釣れなくなるどころか、逆に魚が釣れることが多かったです。
静かな湖で自分でエンジンのついた船を操船し、船を岸につけて陸から釣りをしてみると、上陸直後によく釣れることもよくありました。
それが分かってからは、上陸する前に、あえてこれからキャストする辺を船で通過し、軽くかき混ぜてから釣りをしたことさえあります。
船が通過すると、なぜ釣れるのか?
ここからは、あくまで私の仮説ですが、どうして船が通過すると魚が釣れるのか考えてみたいと思います。
私が釣りをする時は、ルアー釣りかフライ釣りであり、基本的にはフィッシュイーターの魚を狙っています。
この場合、水中にはターゲットである大きな魚と、その餌になる小魚が居るはずです。
この二者は、一日中追いかけっこをしているわけではなく、ある程度距離をとった状態で、落ち着いていることも多いのではないでしょうか。
その状態のところに船が通過すると、エンジンの音や水の動きで、魚は多少なりとも移動せざるをえないことになり、それまでフィッシュイーターと小魚に適度な距離があり冷戦状態であった水中のバランスが、一時的に崩れることがあるのではないでしょうか。
こうなると、フィッシュイーターはエサの小魚が近くに居ると認識して、いわゆるスイッチが入った状態になり、釣れやすくなるのかもしれません。
あくまでも仮説ですが、この水中のバランスが崩れる説はないことはないと思います。
それから、単純に水の動きがあると、魚は活性が高まるという可能性もあります。
潮流や風などで水が動くと、魚の活性が変化することはよく知られています。
波は、水が移動しているように見えますが、実際はその場で水が回っているだけです。それでも水が動いてはいることには違いないので、魚の活性が上がることはあるかもしれません。
以上のように、船が通った後は魚が釣れるということは、確かにあることなのです。
ですから、釣りをしていて目の前を船に通過されても、そう腹をたてる必要はないのかもしれませんね。