スピニングリールの逆転ストッパーがサイレントになったのは、1980年代からでしょうか。
それ以前の古いリールは、逆転ストッパーをオンにして巻くと、カリカリ、カチカチと音がします。
今回は、この音にどう対処したらいいか、考えてみたいと思います。
昔はこれが普通だったとは言え…
対処するとは言っても、昔は音がするのが普通だったのだし、そのままでも悪くはないのでしょう。今でも、テレビ番組の釣りの描写などでは、未だにカリカリとリールを巻く音がしていることも多いです。
とは言え、やっぱりうるさいです。
特に投げて巻いてをひたすら繰り返すルアーフィッシングでは、うるさいこと、この上ありません。
風音や川の流れる音が大きい場面では、あまり気にならない事もありますが、ほとんどの場面では、うるさいです。
ミッチェル方式。
このカリカリ音が気になる時に使われる基本的な方法として、ミッチェル方式とよばれるものがあります。
これは、世界で最も普及したスピニングリールである、ミッチェル300等の説明書に書いてあった方法です。
ミッチェルの説明書には、「逆転ストッパーは通常の使用時にはオフにしておき、魚を取り込む直前に、ハンドルから手を離す際オンにしろ」と書いてあったらしいです。
これは、基本的にはストッパーに過度な負担がかかり、破損するのを防ぐためだったのではないかと思われます。
しかし、この方法を使うと、その本来の目的以外にリトリーブする時のリールの音が気にならなくなるという利点もあります。
また、巻き過ぎた時の垂らしの長さの調整なども、ハンドルを逆転できるので、とても簡単にできます。
もちろん、この方法は、ミッチェル以外の全てのリールにも使えるものです。
ストッパーがうるさかったら、それを使わない釣りに慣れてしまえば良いのです。
私は、厳密に取り込む直前にストッパーをオンにするというのを守らずに、フッキングが決まったあたりで、オンにしてしまっていますが、それでリールが壊れるようなこともないようです。
このカチッとストッパーをオンにして、グンと魚の重みが伝わる瞬間というのが、なかなか良いものです。
魚が掛かった瞬間とは別に、もう一度快感があるようで、一度で二度おいしいと言ったら言い過ぎでしょうか。
ミッチェル方式の注意点。
注意することとしては、勢いよくハンドルが逆転してしまうと、当然ぐちゃぐちゃにラインが絡まってしまうことです。
ですから、歩いて移動する時など、不意にハンドルが逆転する可能性のある時は、必ずストッパーをオンにしておいた方が良いでしょう。基本的にリトリーブする時以外は、オンにしておくという癖をつけておくと良いです。
バネを音の小さい弱い物に変えたり、グリスをつめるなど、他にもカリカリ音対策はあるようですが、これらの対策はリール本来の状態から外れたことを行うことになるので、あまり良くないことなのではないでしょうか。
古くて小粋な道具を、このようにちょっと工夫して快適に使いこなすというのも、オールドタックルの魅力だと思います。
ベールアームは世界を回る ザ・スピニングリール・コレクション [ 國吉昌秀 ]
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > ホビー・スポーツ・美術 > 登山・アウトドア・釣り
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 2,160円