釣りにゃんだろう

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新古釣り具の入魂。

ちょっと前に、新古品のフライリールの替えスプールをオークションで手に入れると、届いた商品に小さなメモが入っていました。

そのメモには、こう記されていました。
「入魂お願いします。」

 

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釣り具をオークションなどで中古で買うと、結構このようなことがあるものです。
メッセージやメモで、「良い釣りをしてください」というような気持ちを伝えてくる人が多いのです。

やはり釣りをする人はある程度の歳の人が多いですし(特にフライ)、もう自分は使えないけれど、誰かに使って欲しいという思いで売りに出し、ただ単純に物を売って処分しているだけではない人が多いからでしょうか。

 

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私は、このような誰かに想いを託すような物の取り引きは、とても粋だと思います。

誰の気持ちも背負っていない釣り具屋で売っている新品の釣り具と、会ったこともない人が「これで釣ってくれ」と願ってくれている釣り具とでは、どちらで釣りをする方がより釣りを深く楽しめるでしょうか。
私は、後者の方が良いと思いますし、なんだか魚もよく釣れるような気がしてきてしまいます。

「もう釣りには行けない人の分まで、自分の体が動く限りは釣りまくるぞ」というような使命感も湧いてきますし、より釣りに身が入るものです。
ですから、誰かから託されたような釣り具で釣りをすることは、釣果にも繋がる気がしてなりません。

 

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さて、冒頭に出てきたスプールですが、やはりお願いされたからには、ちゃんと入魂しなければならないと思い、ちょっと頑張りました。
かなり大きいサイズのリールでしたし、あまり小さな魚は似合いません。

何度かウグイが釣れかけましたが、わざとフッキングせずに回避し、なんとかこのスプールで釣れた一匹目の魚はイトウにすることができました。

これなら、前の持ち主様もなんとか納得していただけたでしょうか。
もちろん、これに満足せずに、もっととんでもなく大きな魚が釣れるように、私の身体が動く限りは頑張って使っていきたいと思うので、安心していただけたらと思います。