子供の頃の読んだ本に、フライフィッシングはキャスティングで体を動かすから、気温が低い時でも寒くない、というようなことが書いてあった気がします。
確かに、冬場に河原なんかに行きキャスティング練習をしていると汗ばんでくるくらいですから本当なような気もしてきますが、これは嘘だったと私は思っています。
まず、フライフィッシングは、いつでもどこでも、キャスティング練習のようにキャストを繰り返すわけではないのです。
川にフライを流したり、湖にフライを漂わしたり沈める間は、ほとんど大きな動作をすることがありません。
またキャスティング自体もその方法によっては、一瞬で終わってしまうわけで、いつでも全身を使ってホールを入れてビュンビュンやっているわけでもなく、そこまで運動量はなかったりします。
おまけに濡れているフライラインを手で触りますから、必ず指が濡れる釣りであり、これまた寒い中ではなかなか堪えます。
このように考えてみると、エサのぶっ混み釣りをしてアタリをひたすら待っているような釣りよりは運動量が多いかもしれませんが、ルアーフィッシングなどと比べたら、そこまで運動量が多いとは思えません。
ですから、他の釣りと比べて多少は運動量が多く疲れるようなことはあるものの、そこまで激しく動くこともなく、寒くないなんてことはないと思います。
むしろ、待つ時間が長くて、寒さが辛く感じることが多いくらいです。
もしも、そんなにフライフィッシングが運動量が多い釣りだったら、説明がつかないこともあります。
日本のフライをやっている人って、肥満体型の人が結構多いではないでしょうか?
そんなに運動量が多い釣りだったら、ああはなっていないはずでしょう。
太っている人は痩せてしまうか、やるのを諦めるようなものになっていたと思います。
むしろ、このことが「フライは寒くない説」が生まれた背景なのかもしれません。
「フライは寒くない説」を唱えた人々は肥満体型であり、釣りの内容以前の問題で、脂肪に守られていて、いくら気温が低くくても、そもそもあまり寒くなかったのではないでしょうか。
私は、このように睨んでいるわけですが、実際にはどうなんでしょうかね。