釣りにゃんだろう

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ミッチェルとの出会い。

私はスピンニングリールで釣りをする時は、だいたいの場面でインスプールの所謂オールドリールを使っていますが、こういった趣味に至ったのは、思い返してみればミッチェルのリールに出会ったからでした。

 

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私は、70年代に釣りを始めたというような人間ではないですし、釣りを始めた子供の頃には、釣り具屋にはすでにシマノやダイワのアウトスプールのリールばかりが並んでいる時代でした。

インスプールのリールを釣り場で見かけたこともありませんでしたし、ミッチェルという会社があることも知りませんでした。
初めて親に買ってもらったのがダイワのリールだったので、なんとなくダイワのリールを使い続けており、「トーナメントとか高いのが買えたらなぁ」と思う程度でリールに対してのこだわりというものは全く無く釣りをしていました。

 

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それから長い月日がたち、いつの間にか釣りを全くしなくなりましたが、ある日ふとしたきっかけから引退状態にあった釣りを再開してみることにしてみました。
そこで、まずは子供の頃使っていたリールを使ってみました。
何の不具合もなくまだまだ使えたのですが、私は大きな不満を覚えたのです。
「なんだかおもちゃみたいな見た目でカッコ悪いな」
大人になり一度釣りから離れた目線で見てみると、ギラギラピカピカしたリールは、とてつもなくダサく見えてきたのです。

それでは、最新のモデルのリールならどうなのだろうかと、シマノやダイワのホームページを覗いてみると、多少の形状の変化はあるもののギラギラピカピカのダサいスタイルは変わっていませんでした。

せっかく釣りを再開したのですが、なんだかあまり釣りを続ける気がなくなってきてしまいましたが、ある日Yahoo!オークションを眺めていると、様々なオールドリールが出品されていることに気づきました。

 

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「おっ、なんだか格好いいぞ。そう言えば子供の頃読んだ古い釣りの本の写真の片隅には、こういうリールが写っていた気がする」
「インスプールリールというのか。ジブリの映画にでも出てきそうなオシャレなデザインだ。しかも結構安いぞ」
「このミッチェルっていうのが特に格好いいな。フランスの会社なのか、さらに格好いいな」
と、いくつかのオールドリールの出品を眺めるうちに、ミッチェルのリールに一目惚れしたのでした。

安くてオシャレだなんて、これ以上に良いものはないと思い、ほどなくしてミッチェルのリールを手にしていました。
実際に手にとってみると、予想していたよりもしっかりとした質感で、私が子供の頃使っていたリールなどと比べると、ずっと高級感があります。
そして、多少ギアがゴロゴロ言うものの、投げて巻くという動作は抜群にこなしやすく、古いリールでも問題なく魚が釣れるということが分かりました。

 

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それからアブなど他のオールドリールも買うようになり、私の趣味は「魚を釣る」ことではなく、「古いリールで魚を釣る」というものになっていきました。

最近は、ちょっと新しいリールを使ってしまったりもして、この趣味が揺らいでいるようなところもありますが、基本的には私がしたい釣りというものはミッチェルと出会った時に決まってしまったものなのです。

今時のリールに、これだけ人を魅了したり、その後の趣味嗜好を決めてしまうほどの影響力のあるデザインのものが、はたしてあるのでしょうか?
昔の釣り具を作る人達は、本当にセンスがあったのだなぁと、思わずにはいられません。

 

このように私の現在の釣りは、見た目で道具を選ぶことから始まっているので、タックルの性能などを気にする方には何の参考にもならないものだと思います。
しかし、見た目重視の釣りでも、それなりに魚は釣れているわけですから、あまりタックルの性能というものは、釣果には影響しないのかもしれません。