ミッチェル(Mitchell)は、おフランスのリールメーカーです。
モデル名の408の「8」という数字は、ウルトラライトというサイズを、4という数字はハイスピードモデルであることを表しています。
斜陽リール。
このリールは、80年代中頃のフランス製のもので、日本で人気のある70年代の物とは、中身が全く違います。
70年代のものは、滑らかなスパイラルべべルギアが使われ、プラナマティックという摩訶不思議な摺動機構を備えていますが、この年代のものは、安価なフェースギアがシンプルにポンと一つ入っているだけです。
80年代後期からは、台湾などで製造されるようになり、ベールスプリングが折れやすくなったり、ライントラブルが発生しやすくなったり、散々な品質になっているようです。
ですから、このモデルは、ミッチェルという会社が傾き始めた、過渡期のものなのではないでしょうか。
蓋を開けたらビビるぜ。
サイドカバーのネジを、一円玉(本来は1セントコイン?)で回すと簡単に開き、気軽にメンテナンスすることができます。
現代のリールに慣れた人は、初めてこのリールを開けたら、あまりのシンプルさに衝撃を受けることでしょう。是非とも衝撃を受けて欲しいので、ここでは内部の写真を載せないでおきましょう。
逆に、このリールに慣れてしまうと、ホームセンターで1000円くらいのリールを回してみただけで、「なんて滑らかな回し心地なんだ!」と驚くことになります。
これだけシンプルな物でも、何の問題も無く魚は釣れるのに、無駄に複雑で壊れやすい物を作り、グダグダと言っている現代の釣り人は、ちょっとおかしいんじゃないかとさえ思えてきます。
オールドリールを使うと、釣りが上達する?
私は、このリールを、10年以上釣りから遠ざかったいたのを再開した頃に、もっとおしゃれな道具はないものかと探していて、美しいデザインのミッチェルに出会い、一目惚れし購入しました。
新品箱入りで5000円程度でしたでしょうか。
当時は、年代ごとのギアの変遷など知らずに、フランス製だし、新品だし、高くないし、リールの年齢が自分の年齢に近いし、なんかいいなと深く考えずに買ってしまいました。
その質感や使い心地が気に入ったので、これ以降私の趣味は、「魚を釣る」というものから、「おしゃれなリールを使い魚を釣る」とうものに変化しました。
生まれて初めてインスプールのリールを使うので、難しくないか、ライントラブルが起きないか、、始めは少し身構えてしまったものです。
しかし、そんなことは決してなく、基本に忠実に投げて巻くという動作をスムーズに行うのにはとても快適なものだと分かりました。
見た目が美しいだけでなく、機能面でも完成されたデザインだったのです。
おそらく、ミッチェルのリールを使って快適に釣りが出来ないのなら、どこか癖のある、基本に忠実ではない間違った釣りをしていることになるのではないしょうか。
ですから、オールドリールを正しく扱えて、魚を釣れるようになることは、釣りの上達にも繋がるのではないかと思います。
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ミッチェル408の思い出↓