釣りというものは、ちょっと条件が悪いだけで全く釣れなくなってしまい困ることがよくありますが、中でもトラウトの仲間の湖の釣りというもののダメな時の絶望感というものには、なかなかのものがあると思います。
この種の釣りは、水温が低過ぎたり高過ぎたりすると魚の活性が著しく低くなったり、岸から釣りをしたのでは届きにくいような遠く深い場所に魚が移動してしまったりします。
それから、湖ではターンオーバーという、これまた魚の活性が著しく下がる現象が起きることもあります。
こういった状態になると、「この湖には何にも居ないのではないか?」と疑いたくなるくらい沈黙してしまい、本当に絶望的な状態になってしまいます。
どうしても釣りたいのなら、ボートからトローリングでもすれば釣れることはあるかもしれませんが、諦めて帰るか川に釣り場を変えるのが、懸命な判断だと思います。
ただ、こういった絶望的な悪条件でも、100%釣れないとも言い切れないのが釣りの困ったところです。
うだるような暑さの真夏に、家族でキャンプに来た子供や「なんでこんな時期に来たの?」と言われちゃいそうな初心者に、でっかい魚を釣れることは、それなりにあるわけで、絶望的な状態でも絶対に釣れないとは言い切れないものです。
魚が釣れていない時期は釣り人が極端に少ないですから、スレ気味の大物が万が一ちょっとやる気を出してしまうようなことがあると、びっくりな釣果が生まれるのかもしれません。
ですから、こういったミラクルを狙って、悪条件の時でも釣りをしてみることは、間違いではないと思います。
ただどうしてか、そういったミラクルは狙った人には滅多に起こらず、「何も分からずに釣りをしちゃった人」にばかり起こるもののような気がしますが…