中禅寺湖で釣りが許可されているエリアは、山側と国道側と呼ばれる2つの釣り場に大別されます。
国道側は、車道が湖岸を走っていて気軽に釣りができるエリアで、山側は、ちょっとした山道を歩かなくてはアクセスできないエリアとなっています。
季節や釣れ具合によって、どちらの釣り場にも行く人も多いでしょうが、山側にしか行かないという釣り人も沢山いるのではないでしょうか。
私も、今のところ中禅寺湖では山側でしか釣りをしたことがありません。
今回は、そんな中禅寺湖の山側の釣りの魅力について考えてみましょう。
静かで環境が良い。
中禅寺湖の国道側は、もろに観光地であり、落ち着いて釣りができる雰囲気ではありません。
釣れれば何でも良いという人には何の問題にもならないことでしょうが、釣り場の雰囲気を重視するタイプの釣り人には、なかなかキツい立地です。
一方で山側は、釣り人と山歩きの人くらいしか足を踏み入れることは少なく、比較的静かで落ち着いた雰囲気となっています。
駐車場から釣りが可能なエリアの端の松ヶ崎までは、歩いて2時間弱かかります。
多くの釣り人がそれほど歩いて釣りをするわけではないので、釣り人の多い中禅寺湖でも、奥に進むほど比較的空いていてのんびりと釣りをすることができます。
動物が居る。
中禅寺湖の山側は、気軽に歩ける場所のわりには、様々な動物と出会うことができます。
私は今まで釣りをしていて、シカやリスやテンなどに出会いましたし、クマも足跡と糞なら見つけることができました。
気軽にこういった野性動物の息づかいを身近に感じながら釣りが楽しめるのも、山側の魅力の一つではないでしょうか。
寒くない。
よく中禅寺湖では、午前3時に発売になった当日の入漁券を買って、そのまま場所取りを兼ねて釣り場で夜明けを待っている光景が見られます。
あれは、シーズン初期には寒かったりして、なかなかしんどいものなのでないでしょうか。
しかし、山側に行けば、夜明けまでの間を、どんどん歩いて移動時間に使えるので、寒くありませんし、ちょっとした運動にもなります。
何よりヘッドライトでもつけて、まだ真っ暗な森を歩くのは、なかなか楽しいことでもあります。
魚があまりスレていないのでは?
私は国道側で釣りをしたことがないので実際にはどうなのか分かりませんが、釣り人の少ない山側の方が魚がスレていないのではないでしょうか。
そもそも中禅寺湖は昔からオーバーストック気味だと言われるくらい魚の多い湖ですし、そのような湖で釣り人の比較的少ない山側の奥まで行けば、丸一日釣りをして何の反応もないということは、なかなかないのではないでしょうか。
以上のように、中禅寺湖の山側には国道側にはない魅力のある釣り場となっています。
ただし、山側というほど本格的な山ではありませんが、自然に馴染みのない人には多少の危険があるかもしれません。
しっかりと歩ける体力や最低限の装備が必要でしょう。
自信のない人は、渡船も行われているようなので、そういったものを利用してみても良いかもしれません。
まあ、さっさと歩けばそんなに時間のかかるものではありませんし、あの程度の距離で渡船を使うなんて、そもそも釣りをするための基本的な体力が不足しているのではないかと、私は思ってしまいますが。
阿世潟までは足場も良く余裕で走れるような道ですし、元気な人ならいくらでも渡船に勝てるのではないでしょうか。