ちょっと中古釣り具屋やオークションサイトを覗いてみると、ケンクラフト(Ken Craft)
のフライフィッシング用品が結構転がっているものです。
ケンクラフトとは、上州屋が発売していたプライベートブランドのような物で、そういった物が未だに大量に転がっているのは、90年代にはフライ用品を大型釣具チェーン店である上州屋が盛んに売っていたということなのでしょう。
フライの人はブランドにこだわりのある人が多そうなものですし、わざわざケンクラフトの物を買いたがる人は、滅多にいなかったはずです。
それでも、結構な数のケンクラフト製品が現存しているということは、それだけ当時はフライフィッシングが流行っていて、上州屋の物でも買うような人も一定数居たということなのではないでしょうか。
当時、フライフィッシングで儲けていた有名釣り師などは、銀座や六本木で豪遊していたなんて話を聞いたこともありますから、まさにバブルだったようです。
世の中、そんなに上手い話が続くわけもなく、フライフィッシングのみならず釣り自体も、現在では国内では市場が大幅に縮小してしまいましたが、まあ釣りブームの時代が異常なバブルだったのだとすれば、現在くらいの規模が正常な状態なのかもしれません。
さて、そんな釣りバブルの残り香のするケンクラフトのフライフィッシング用品ですが、手に取ってみてみると、そんなに悪い物ではなく、値段のわりにはしっかりと作られている物も多い気がします。
レネ・ハロップという有名？なアメリカのタイヤーなんかとコラボレーションしていたりもしていましたし、それなりに本気で真面目な物作りをしていたのかもしれません。
ケンクラフトの物は、現在ではバカみたいに安く売られていることが多いですし、とりあえず安く道具を揃えたい人なんかは、使ってみても良いかもしれません。
それから、ケンクラフトとなると、ちょっとネタ的にも使えるものですから、本気の釣りに使って、凄い魚を釣ってしまうのも面白いかもしれません。
10万円するような道具を使っても釣れない人が居るような魚を、ケンクラフトの道具で釣ってしまったら、なかなか愉快なのではないでしょうか。
そうは言っても、ケンクラフトですからね…
使うのにはちょっと勇気がいる気がしますが。
もう少し心に余裕が出てきたら、チャレンジしてみたいと私は思っています。
