釣りにゃんだろう

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鑑札ってなんだ?

入漁券・遊漁券・入漁証・遊漁証・釣り券などと呼ばれるものがあります。
これらは、基本的には同じもので、その釣り場・漁場など管理する団体が、釣りや漁をして良いと許可したことを示し、だいたい紙の券やプラスチックの腕章などでできています。

こういった物が必要な釣り場で、これを購入してから釣りをしないと、割増料金をとられたり、密漁として取締りされたりします。

ですから、釣り人にとってはとても馴染み深いものなのですが、たまにこれらのことを鑑札という馴染み深くない呼び名で呼ぶ人がいることがあります。


これが鑑札か。

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鑑札と言う人がいるのはどうしてなのだろうかと、私は長い間疑問に思っていました。
その疑問は、ある日古い釣りの本を、ペラペラとめくっていたら、ふいに解けることになったのです。

管理されている川で釣りをする時は、必ず入漁証なり鑑札を購入しましょうというような記述にあわせて、入漁証の見本の写真が載っていました。

 

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その中に、「なんじゃこりゃ」という見慣れない物体が混じっていました。
紙製の入漁券に混じっていたのは、木の札です。
木の札に焼き印のようなもので文字が入れられ、入漁許可の証明がされているのです。

これが鑑札というものか。
私は、ようやく長年の謎が解けたのです。

 

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今でも残っている所があるかは分かりませんが、昔は本当に入漁証が木の札でできていた時代があったのです。
鑑の字は、鑑定とか印鑑とかと同じように、証明するといった意味なのでしょう。
だから、入漁する権利を許可する証明の木の札が、鑑札という名前になったではないでしょうか。

 

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このような物が昔は当たり前だったとすると、もしかしたら入漁券を鑑札と呼ぶことに、年輩の人は全く違和感を覚えないのかもしれません。

また、子供の頃からそういった大人達に囲まれて育った若い人なら、木の札でなくなった今でも入漁証のことを鑑札と呼ぶことがあるのかもしれません。

入漁証が、木の札だなんて、お洒落でかっこよくて趣きがあって、紙やプラスチックの腕章よりもずっと良いのにな、と私は思いますが、まあ利便性を考えたら、木の札じゃなくなったのもしょうがないことかもしれませんね。