道路が近くを通っているような川で釣りをしていると、たまに通りがかりの地元の人が「釣りかい?釣れたかい?こんな所に魚がいるのかい?」というようなことを聞いてくることがあります。
北海道なんかだと、「魚がいるどころじゃないぞ。無限に釣れ続けるパラダイスだぞ」みたいなこともあるのですが、ニジマスやヤマメやアメマスなどがよく釣れると話すと、だいたいその人はびっくりします。
つまり、川の近所に住んでいる人は、そこに魚が住んでいることを知らないし、居るとも思っていないわけです。
釣りをしない人の川の魚に対する認識というものは、こんなものなのでしょうね。
川に何が居ようが居まいが無関心ですし、気にしたこともないというのが、世の中の大半の人間の考え方なのでしょう。
ですから、世の中の大半の人は、川や山で工事が行われても、それで魚が居なくなるなんてことは、1ミリも考えないでしょうし、たとえその事実を知ったとしても、それが特別悪いことだとは思わないでしょうし、何も気にならないでしょう。
こんな世の中なのですから、釣り人などの一部の人が川などの自然環境の保全を願ったところで、限界がありまくるのは分かりきっていることだと思います。
環境保護のために何らかの活動をするのは、無駄ではないとは思いますが、ごく僅かな数の人間の力では、どうにもならないようなことがいくらでもあるはずです。
結局は、人間というものが生きて生活している限りは、本当に開発を止めることは難しいでしょうし、人間の数が多ければ多いほど、それは難しいでしょう。
幸い、この国はこれからは人口が減っていくようですから、もう少し時が経てば、少しは自然を守りやすい時代がくるのかもしれません。
まあ、その日がくるまで自然が残っていればいいのですがね…