最近、ヤフオク!などを眺めていてふと思ったのですが、オールドリールの値段が数年前よりも高くなってきている気がします。
一体何が起きているのでしょうか。
微妙なモデルまで値上り気味。
昔から安定高値のオールドスピニングリールとして、アブのカーディナル33やカーディナル3があります。
このリールは、使用する人の多いサイズであり、人気もあるため、いつでも高値で取り引きされていて、値下がりすることがありません。
オールドの33や3ばかりでなく、品質の微妙な90年代の復刻版でさえ、それなりの値段がついています。
こうした人気のあるリールが高くなるのは分かるのですが、近頃は他のモデルでも以前より値段が高くなってきています。
例えば、同じアブのカーディナルでもワンサイズ大きな44というものがあります。
あまり使う人がいなかったからなのか、4、5年前ならオールドだろうが復刻版であろうが、5,000円もしないことがほとんどでした。
ところが最近では、相当状態が悪そうなものでさえ5,000円では買えません。
他にもアブと並ぶ人気のオールドスピニングリールであるミッチェルも、以前は人気のある70年代の408以外は、3,000円もしないことがほとんどで、1,000円台でも手に入るものでした。
ところが今では、正直かなり微妙な80年代のモデルでも、ちょっといい値段がついています。
他にも、以前はワンコイン以下の値段で売られていたような、大森やオリムピックやダイワの人気モデルでないものも、ちょっとお札を使わないと買えない値段になってきています。
どうしてこうなった?
オークションで落札価格が上がっているということは、数年前より欲しがっている人が増えているということでしょう。
私はまだ釣り場でオールドリールを使っている人を、今まで一人しか見たことがないので全く実感はないのですが、オールドリール好きな人が増えているのかもしれません。
値段が現行のリールより安く、見た目がおしゃれで、人と被ることがなく、魚もよく釣れるというオールドリールを評価する人が、少しづつ増えてきているのかもしれません。
しかし、その評価というものが、正しく行われてばかりはいないような気配もあります。
4、5年前は普通に売られていたカーディナル44用の金属製スプールというものがあります。
現在は発売されていないからか、最近は中古でもリールがもう一台買えるような値段で取り引きされています。
私は昔、ただ替スプールが欲しくて売られていた当時にこのスプールを買ったのですが、こう高いとなると、今ではもう買う気がおきませんし、売ってしまおうかなとさえ思います。
なぜなら、スプールが金属製だからといって、何もメリットもないからです。
普通に使っていれば、カーディナル44の純正の樹脂製のスプールは割れたりすることはありませんし、金属製だからといって特に良いことはありません。
それでは、何故高いお金を払ってまで欲しがる人が沢山いるのでしょうか。
おそらく、「リールのスプールは金属製でなくてはならない」と思っている人が、カーディナル44を使う人の中にもいるからなのではないでしょうか。
この「リールのスプールは金属製でなくてはならない」という考えは、シンプルで最低限の性能で充分とする普通のオールドリール好きの人の考えとは、反するものなのではないでしょうか。
無駄に高性能なリールが欲しかったら、オールドリールを使う必要はないはずです。
金属製スプールなどのカスタムパーツを使うくらいなら、今時のリールを使えば良いはずです。
最近のオールドリールの値上りの原因の正体は、こういった人々が出てきたのが原因なのではないないかと私は睨んでいるわけですが、どうなのでしょうか。