釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

イトウ・アメマス・ニジマス・ヤマメを、一つの川で釣る。

昨年、このような記事を書きましたが、これは名前を出しても差し支えのないような場所を選んだため、移動を繰り返すようなことになったわけで、場所を明かさないで良いのなら、一つか二つの川だけでも、北海道では沢山の種類のトラウトを釣ることはできるものです。

今回は、北海道の一つか二つ程度の川で、どれだけの種類の魚が釣れるのか、ちょっと試してみました。


場所の選定。

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私は普段は釣りというと、8割はイトウ釣りなので、他の種類の魚が釣れる場所は詳しくありません。

そこで、最近できたばかりの私の唯一の釣りをする知人に、「イトウも釣れるが、他の魚も沢山釣れる場所はないか?」と相談してみると、「イトウは少ないが、まあなんとかなるんじゃないか」という場所を教えてくれました。

その場所は、私はあまり釣り慣れていない地域でしたので、今回はあまり目標はきっちり設けず、「何が釣れるかな」と様子を見ながら気楽に釣りをしてみることにしました。


アメマス地獄。

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さて、案内してもらった川で釣りを始めてみると、まずはアメマスの魚影の濃さに驚かされました。

ちょっとした倒木の影などから、ルアーやフライに次から次へとアメマスが出てきます。

 

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平均は35センチ程度ですが、エゾイワナといった可愛らしいサイズから、50センチオーバーまで、あらゆるサイズの魚が飛び出てきます。

 

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なかなか面白くはあるのですが、何匹釣っても魚種は増えないので、少しだけ焦燥感を覚えてきました。
あっという間に30匹以上釣れてしまい、もう何年かアメマス釣りはいいかなというくらい、お腹いっぱいです。


ヤマメとサクラマスとサケ。

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そんな中で、ようやく違う種類の魚が現れました。
もう婚姻色に染まり始めたヤマメです。

こういった魚が居るということは、近くには巨大で真っ黒なサクラマスも居たりして刺激的です。

さらに大きな魚影が見えたと思えば、サケだったりもします。

これらの魚は、釣りの対象にはなりませんが、様々な種類の魚を短時間で見られて、なかなか嬉しいものです。


跳ねないニジマス。

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それからも、ひたすらアメマスを釣り続けていると、ニジマスが何匹か姿を表しました。

ニジマスというと、針掛かると同時に突っ走りジャンプしまくるイメージですが、この辺のニジマスは、突っ走るものの全くジャンプをしないのです。

 

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知人曰く「ジャンプするやつは、数年に一匹くらいしか釣れない」とのことです。

地域や川によって、このような差があるものなのでしょうか。
つくづく魚というものは不思議なものです。


イトウは居るのか?

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さて、ここまでの種類の魚を釣るのに3日ほど、100匹以上の魚を釣ってきましたが、イトウらしき魚は、知人が一度バラしたのみです。

やはり、この地域ではそれだけ生息数の少ない魚ということなのでしょう。
まあ、イトウは他の場所ならいくらでも釣れるのですし、無理して釣る必要もないので、そろそろ終わりにしようかと、もう一日だけ釣りにいくことにしました。

 

その日は、なかなか魚が釣れず、先行していた知人が「この辺は、ウグイがいっぱいだな」という場所があったので、私はとりあえずウグイでも魚を釣っておこうと思い、その場所でルアーを投げてみました。

すると、一発で魚が掛かりました。
その姿をちらっと見ると、知人は「ウグイだぁ」と言って、藪を漕ぎながら先に進んでいってしまいました。

 

しかし、私は、なんだかウグイではない気がして仕方ありません。
魚が掛かった瞬間、頭を2回振る姿がハッキリと見えたからです。
「ゴン、ゴン」と、頭を振るウグイなんて、あまり居ない気がします。

それでも、あまり抵抗もせずに簡単に魚は寄ってきますし、私よりも釣り慣れているはずの知人も自信満々で去っていってしまったので、やはりウグイのような気もしてきます。

スーッと魚を足元近くまで寄せてきてみると、40センチほどの魚です。

よーく目を凝らしてみると、なにやら黒い斑点があるではありませんか。

 

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「ちょっと待って~、これイトウだよ」
と、私は慌てて叫び、急に慎重にやり取りをし始めて、丁寧にバラさないようにランディングしました。

 

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完全にウグイのようなサイズですが、どう見てもイトウです。
ここまで苦労してきただけに、体長はたった40センチでも喜びは大きいです。

じっくりと観察して、丁寧にリリースしました。

 

 

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そんなわけで、北海道の川では、4日も釣りをすればトラウト類は100匹は軽く釣れて、様々な種類の魚も見られるということになりました。
北海道ならどこの川でも、こんなに魚が釣れるというわけではありませんが、特別山奥などに行ったわけでもなく、車横付けのようなポイントばかりです。

 

こういった経験をしてしまうと、いよいよ本州などでわざわざイワナやヤマメやニジマスを釣るのは、ちょっとバカらしくなってきてしまいます。

魚が少ない場所で、苦労して一匹の魚を釣るという喜びもあるものですが、どうしても私は簡単に沢山魚が釣れる方が良い気がしてきてしまいます。

 

やはり釣りというものは、何よりも魚が釣れなければ面白くないものなのではないでしょうか。

魚が沢山居る場所で釣りをしてみると、そういった釣り本来の楽しみを、あらためて思い出させられることとなりました。