釣りにゃんだろう

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ヒッチハイクと釣り。

ヒッチハイクで釣りに行くなんてワイルドな人は、あまりいないかもしれませんが、北海道で釣りをしていてヒッチハイクをしている人を拾うということは、結構あるものです。

暖かい季節の北海道には、ヒッチハイクをしている若者が沢山います。
近頃の若者というと年中部屋でスマホをいじっている受動的なイメージがありますが、そんな人ばかりでもないのですね。
やはり、どんなことでも単純にひと括りにして考えてはいけないようです。

車に乗って釣りをしていても、その途中に立ち寄る道の駅やコンビニの周りなどで、希望の行き先の書かれた紙を掲げている若者を見かけることは、珍しくありません。

 

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私は、どうしても予定の詰まっている時でなければ、そういった人たちを乗せるか検討をしてみることにしています。
私は自由を愛する人間ですし、自由な人間の予備軍であるヒッチハイクをするような若者達は放っておけないし、できる限り面倒をみてあげたいと思うからです。
感じが悪い人でなければ、ちょっと無理をしてでも乗せてあげたいと思っています。

 

 

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以前も、早朝に宗谷岬を通りかかると、二人の若者が駐車場の端でヒッチハイクをしていました。
私は、車を止めると迷うことなく二人の方へ向かって歩いて行き、行き先の書かれた紙を見てみました。

それを見て私は、「あー、そっちかぁ」と声を出してしまいました。
紙には紋別と書かれていて、私は稚内方面に行こうとしていたため、方向が真逆だったのです。

しかし、そのまま二人と話し始めた時には、北に行く用事はまたにして、真逆に行くのも悪くないかと思い、一瞬で乗せることに決めていたのでした。

話してみると、二人は関西から来た大学一年生で日本一周をしていて、とりあえず知床に行ってみたいとのことでした。
それだったら、狭い車で申し訳ないけれど、紋別と言わず知床まで乗せていってあげようということにして、長い長いドライブが始まりました。

 

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こういった時は何か豪華な食事でもさせてあげる人も多いのでしょうが、残念ながら私にはそんな余裕はないので、買い溜めてあった安売りのパンなどを与えつつ、あれこれとバカな話を繰り返しながら、ひたすら南下して行きました。
その日の午後には知床に到着し、カムイワッカ湯の滝や知床五湖に行ったり、無料の激熱の露天温泉に寄ったりして、羅臼の路上で一泊。

翌日の出発前の早朝には、私はすぐ側の川で釣りを楽しみつつ、二人を希望の北見の町まで送って別れたのでした。

 

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道中、若者達と様々な話をしたり、色々な場所に立ち寄ったりして、とても2日間とは思えないような濃い経験をすることができました。
この日のことだけでも、ちょっとしたロードムービーになりそうなくらい、笑いと感動に満ちたものだったのです。

あまり釣りの予定に固執せずに、たまにはちょっとヒッチハイカーを乗せてみるのも悪くないものです。
行った先の、日頃はあまり縁のない場所でちょっと釣りをしてみるなんて楽しみ方もありますし。
今はちょっとこういったこともできない状況ですが、いつか落ち着いた時期が来たら、みなさんも釣りに行く途中でヒッチハイカーを拾ってみてはいかがでしょうか。