釣りにゃんだろう

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釣りで花粉に悩ませられるのは人だけでない。

釣り人の皆さんの中には、今年は花粉症に悩ませられている方も多いのではないでしょうか。
本州の花粉の飛散量は、去年は比較的少なかったですが、今年は平年並みに飛んでいるようですから、よりキツく感じられている方も多いかもしれません。

いくら花粉症がキツくても、魚を釣るためには花粉を浴びなくてはならないのですから、釣り人としては本当に困ったものです。
ところが、花粉で困っているのは、どうやら釣り人だけではないのかもしれないというのが今回のお話です。

虫もそれを食べる魚も困っている。

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以前、湖での釣りについて書かれている本を読んでいたら、このような意味のことが書かれていました。
「スギやヒノキなどの針葉樹の花粉が溜まるような場所は、水棲昆虫が花粉を嫌い棲まないので、それを食べる小魚も少なく、さらに小魚を食べる大型魚も寄り付かないので、あまり良くない」

私は、これを読んだ時、そもそも花粉が溜まるような場所なんて水の流れが悪すぎて、あまり良いポイントではないような気もしてしまいましたが(ゴミが吹き寄せられるような場所なら良いこともあるが…)、あながち間違った考え方ではないのではないかと思いました。

 

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針葉樹が昆虫に嫌われたり、場合によっては毒となるのは有名な話です。
蚊取り線香のような殺虫剤も、針葉樹の成分を使っていると聞いたこともあります。
ですから、水棲昆虫がその花粉が溜まる場所を避ける可能性もあるような気がしますから、花粉が多い場所が水棲昆虫や魚達にとって棲み良くない場所である可能性も高そうです。

また、スギやヒノキの針葉樹林には、陸生昆虫もあまり生息していません。
ですから、これをエサとする魚にも良い環境とは言えないはずです。
それから、魚意外だって小動物なども昆虫をエサにしているでしょうし、そういった生き物達にとっても良い環境だとは言えないでしょう。
とにかく、花粉が大発生するような森は、生き物全体にあまり良くない環境であると言えそうです。

 

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このように、生物全体にとってあまり棲み良くない場所であるはずのスギやヒノキの針葉樹林というものの大部分は、人間が植えたものです。
の経済発展のために山を切り開き、ひたすら植林した結果が、人工の針葉樹林だらけになったこの国の山の姿なのです。
この国には山林は沢山あっても、自然の山はかなり少なくなってしまっています。

こういった山でも適切に手入れをすれば、生き物達が棲みやすい場所になるという説もありますが、それだって効果は限定的でしょう。

 

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このように経済発展のために国中を死の山だらけにしてしまった人間にできることは、せいぜいその保水力を失った人工林がもたらしてくれる土砂崩れや洪水を受け止め、自分達の罪の報いを受けることくらいなのではないでしょうか。

人間は、それさえもダムや堤防を築いて回避しようとしていますが、そんなことをしていたら、自然だってさらに強硬な措置をとってくると思います。
それこそ、ウィルスや地震や津波などの、なかなか人間には避けがたいものです。

自然には、きっと人間を粛正する力があるのではないかと、私は信じています。
いつまでも人間だけが好き勝手にできるなんて、そんなに上手い話はないのではないでしょうか。
近頃の様々な現象を見ていると、そろそろ人間が粛正される時代になってきているのではないかと、私は思っています。