たまに釣りをする時に帽子を被っていない人がいますが、「あれはやはり危険だよな」と思うようなことが最近ありました。
旅先で古い友人と会って珍しく大量に酒を飲んだ翌日に、私はちょっと渓流に釣りに行くことにしました。
始めてやってきた渓流は、思っていた以上に本格的な渓流で、ゴロゴロした岩をよじ登らなくてはならないのでした。
酔いは覚めているとはいえ、酒を沢山飲んだ後特有の疲労感を抱えたまま釣るには、なかなかしんどい渓相です。
おまけに先行者がいたせいか、いくら歩いても一向に魚の姿は見えません。
そんな状態でヘロヘロになっていると、髙巻きしようと川から上がり、川岸の斜面の苔が着いていた岩に乗った瞬間、ズルッと滑って転んでしまいました。
軽く転ぶだけなら珍しい話でもないのですが、今回私が倒れた場所は、ちょうど頭の横に大きな岩があり、倒れる瞬間に頭をガン!とぶつけたのです。
ぶつけた瞬間に昨日の夜に見た夢を思い出すという、記憶が少しおかしくなるような、頭を強く打った時特有の状態になり、「あっ、これはヤバいな」と直感的に思いました。
「このまま起き上がれなかったら死ぬな」とも思いましたが、幸い身体は普通に動き立ち上がることができました。
穿いていたタイツは破れ出血はしていましたが、頭は無事です。
やはり、頭をぶつける瞬間に、帽子がわずからながらにクッションの役割りを果たしてくれたようで、大事は避けられたようです。
もしこれが帽子を被っていなかったら、確実に頭から血をダラダラ流していたでしょうし、もっと強い衝撃が頭に伝わり気を失っていたかもしれません。
本当はこのような時には、帽子ではなくてヘルメットの方が良いのでしょうが、帽子を被っているかいないかでも大違いだったと思います。
一般的に、釣りの時に帽子を被るのは、日差しを防いだり、頭に釣り針が刺さるのを防ぐのが目的ですが、転んだ時の怪我防止にも多少は役立つようです。
やはり、釣りをする時は最低限帽子は被っておくことに越したことはないでしょう。
それだけで命が救われることがありそうですから。