芦ノ湖に古くから伝わるグリグリメソッドというものがあります。
過去にはグリグリナナハンという専用ロッドが発売されていたくらい盛んなものであり、今でもこの釣りを楽しんでいる人もいます。
グリグリメソッドとは。
グリグリメソッドとは、ワカサギがフラフラと産卵を終えて死にかけている春に、フローティングミノーを使ってそれをイミテートして釣る方法です。
死にかけているワカサギは、水面付近をヨタヨタと漂っています、当然トラウト類にとっては格好の餌なので、これによく食いついています。
そのような状況の時にフローティングミノーを投げ、ハンドルをグリグリと回して泳がせてからストップさせることを繰り返すと、水面付近をヨタヨタと泳がすことができ、トラウトがよく釣れるそうです。
今時のルアーだったら、OSPのベントミノーみたいな物も良いかもしれませんが、昔からバルサ製のミノーを使うのが定番です。
ロッドは、7フィートから7フィート半程度のものが良いとされ、フェンウィックのロッドがよく使われていました。
また、この釣法を広めたボート屋さんが監修したのか、ウエダのスーパーパルサーのシリーズからグリグリナナハンというロッドも発売されていました。
それから、リールはこの釣法が流行りだした時代に使われていたからか、カーディナル44を使うのが定番となっています。
このように、グリグリメソッドは、フェンウィックやスーパーパルサーやカーディナル44を使った古典的な釣り方ですが、それで今でも魚が釣れているわけで、オールドタックルでも魚は問題なく釣れるのだと証明しているような釣り方でもあります。
道具はドストライクだが。
このグリグリメソッド、ちょっとこのブログを見て頂ければよく分かっていただけるかと思いますが、使うタックルは私の釣りの趣味にはドストライクなものです。
しかし、私は一度もグリグリメソッドをしたことはありませんし、今後もやることはまずないと思います。
それは、芦ノ湖という釣り場そのものに魅力を感じないからです。
もろに観光地で陸地は人だらけ、湖上も巨大でヘンテコな遊覧船が行き交い、とても落ち着いて釣りをするような雰囲気ではありません。
釣れる魚も放流魚が生き延びて大きくなった程度で、そういった魚を釣るなら始めから管理釣り場に行った方が楽しいのではないかと、私は思います。
楽しんでいる人達を否定する気はありませんが、芦ノ湖という場所はとても自然の湖には見えませんし、奇妙な釣り堀のような場所だと思います。ここに芦ノ湖の写真を使おうと思っても、パソコンの中からなかなか見つからないくらい、足が遠のいている場所なのです。
加えて、グリグリメソッドをやる時期には、他にいくらでも釣りに行きたい場所があるわけで、わざわざ芦ノ湖に行くという選択肢は選びにくいのです。
とは言え、芦ノ湖という場所は、東京などの都心から気軽に行けて魚も居て、時間のない都会の人々には貴重な良い釣り場でしょう。
しかも、グリグリメソッドで釣るのは、なかなか面白そうでもあります。
都会の忙しい方などには、楽しんでトラウトを釣る最高の方法と場所なのかもしれません。
芦ノ湖に行く機会のある場合には、是非試してみてはいかがでしょうか。