去年、私がモンゴルに釣りに行った時、同行した釣り人達の中には、「釣れなさ過ぎだろう。こんなはずじゃなかった」というようなことを言って不満タラタラな人も多く、なかなか険悪な雰囲気でした。
確かに、昔のようにイージーにバッコンバッコン釣れるわけではありませんし、夢のような釣り場を思い描いてきた人達が、がっかりしてしまうのも無理はないような状況でした。
それでも、全く釣れていないわけではないのです。
6人で10日間釣りをして、1メートル以上の魚は8本くらいは釣れているのですから。
もちろん、この程度の数では全員がそのサイズの魚を手にできるわけではありませんし、ほとんどの人が120センチ以上の魚を目指していますから、不満が出てくるのは当然ではあります。
けれども、1日あたり3万円程度払って釣りをする状況としては、そこまで悪い状況ではないのではないかと、私は思ってしまいました。
ほぼ毎日、誰かにはそこそこ大きな魚が釣れる可能性はあるわけですし、怒ったり機嫌が悪くなったりするほど、とんでもなく悪い状況ではないはずです。
日本でも、ガイドに1日何万円も払ったりしてイトウを釣る人もいるわけですが、これほどは釣れないでしょう。
運が良ければ大きな魚が釣れることもあるでしょうが、平均的には70センチくらいの魚が釣れるかどうかといったくらいなのではないでしょうか。
それと比べれば大分マシですし、怒るほど酷いものではないと思います。
逆に考えてみれば、日本でのガイドにお金を払ってする釣りというものは、お客がブチギレてもよいくらい、料金に対して釣果の期待が小さ過ぎると言えるのではないでしょうか。
そもそもが、日本の釣り場というものは、ガイドなんかを雇わなくたって個人で行けて釣れてしまう場所ばかりなのですし、そういったものに高額な料金を設定するのは、良心的な商売とは言えないでしょう。
大袈裟な言葉で言ったら詐欺みたいなものですし、とてもそれだけの大金を払う価値があるとは思えません。
私の感覚から言ったら、せいぜい1日5000円程度の仕事でしかないと思います。
コンビニやスーパーのレジなんかの方が、ずっと大変で凄い仕事だと思いますし、そんな楽なことをして何万円もお金をとってはいけないでしょう。
ですから、もしこういった日本のサービスに大金を払おうとしている人がいるなら、少し考え直してみた方が良いのではないでしょうか?
最低でも、毎日1メートルくらいの魚が釣れなければおかしいくらいの値段なのですし、そんな大金を払って、お金を払っていない人達と同じ川や湖で釣りをするのでは、どう考えても割りに合わないと思うのですが。