放流された養殖魚というと、以前は見た目が美しくなく、引きがイマイチというイメージだったと思います。
今でも、そのような魚はあちこちに放流されているのですが、近頃はびっくりするほど綺麗な養殖魚が逃がされている釣り場もあります。
いわゆるヒレピンというような尖った尾ビレを持っていて、引きも結構なもので、サイズも申し分ないような魚です。
養殖の技術が上がったのか、近頃の丁寧に育てられた魚は、天然魚に負けないくらいの魚だったりするのです。
こうなってくると、下手にヤマメの新子のような小さな天然魚が釣れるくらいなら、綺麗で大きな放流魚が釣れた方が嬉しい気がしてきますが、まだまだ天然魚と養殖魚には大きな差がありますね。
それはヒレの大きさです。
特に胸ビレの大きさは、天然魚と養殖魚とでは、かなり違うものです。
激しい流れの中で育った天然魚は、翼のように胸ビレが大きく発達していますし、そんな大きなヒレで力強く泳ぐからか、ほどほどのサイズの魚でも大物かと一瞬思わされるほど、引く力も強いです。
いくら養殖魚のヒレも尖っているようになっても、まだまだ天然魚の巨大なヒレにはかなわないようですから、やはり釣り人としては、できれば天然魚を釣りたいところですよね。
そういった魚には、作りものにはない自然の気高い美しさみたいなものもありますし、釣れた時の感動もひとしおです。
養殖魚よりも釣る難易度は多少高くなってしまうかもしれませんが、せっかく釣りをするのだったら、翼のようなヒレを持つ天然の魚を狙いたいものです。