釣りにゃんだろう

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扇状にフライロッドを振る若者。

いつかの冬に、冬季ニジマス釣り場というような川に釣りに行ったところ、珍しく20代くらいの若者が一人でフライフィッシングをしていました。

その若者はキャストする度に、ルアーでも投げるかのように手首を中心に、ティップが扇を描くようにロッドを振っていて、なかなかラインを伸ばせないでいるようでした。

まさに、よくフライキャスティングの本なんかの一番最初に「こうしてはいけません」と書いてあるような状態なのですから、上手くいかないのは当然でしょう。

 

 

こんな時に、おせっかいな人だったら、ひと言ふた言声をかけて教えてあげたりするかもしれませんが、それは良いことなのでしょうかね。

誰だって、どんなことでも始めから上手にできるなんてことはありません。
失敗して自分から学んで成長するものでしょう。

扇状にフライロッドを振る若者だって、すぐに「何か違うな」とか「なぜか飛ばない」と気づくでしょうし、ちょっと自分で調べれば原因が分かるはずです。

そうして自分で学んで苦労して魚を釣った方が、ずっと感動は大きいでしょうし、より釣りに楽しさだって覚えるはずです。

 

 

こんな典型的な失敗をしていたって、恥ずかしいことでも何でもないと思います。
人は失敗から学ぶのですから、それをおせっかいなオッサンなんかが邪魔してはいけないでしょう。

少し悩んだ様子で一生懸命釣りをしている若者を眺めていると、これが本来の釣りをするということなのではないかと、改めて考えさせられました。